【閉店】横浜・磯村屋の三色焼きそば|きたなシュラン三ツ星の昭和食堂

こんにちは、マッコリです。

前回は、群馬県のご当地グルメ「太田焼きそば」をご紹介しました。

焼きそばつながりで、今回は横浜にあった名店「磯村屋」の焼きそばをご紹介します。

横浜といえば、中華街、家系ラーメン、崎陽軒のシウマイなど、全国的に知られたグルメがたくさんあります。

しかし、華やかな横浜グルメの陰で、長年にわたって地元の人たちに親しまれてきた焼きそば店がありました。

それが、横浜市南区八幡町にあった「磯村屋」です。

残念ながら磯村屋は、2019年4月30日をもって閉店しました。

この記事は営業当時に訪問した際の記録です。

現在は焼きそばを食べに行くことはできませんが、横浜の下町に存在した昭和の名店と、その名物だった三色焼きそばの思い出として残しておきたいと思います。

横浜「磯村屋」の店舗情報※現在は閉店

【磯村屋・営業当時の情報】

  • 店名:磯村屋
  • 住所:神奈川県横浜市南区八幡町4
  • 営業時間:10:00~17:30
  • 定休日:水曜日・木曜日
  • 交通手段:横浜市営地下鉄ブルーライン阪東橋駅から徒歩約10分
  • 営業終了日:2019年4月30日

営業時間や定休日は営業当時の情報であり、現在は閉店しています。

以下の地図は、かつて磯村屋が営業していた場所です。

阪東橋駅から横浜橋商店街を抜け、さらに三吉橋通り商店街方面へ歩いた先にありました。

駅前の大通りに面した目立つ店ではなく、住宅街の中に溶け込むように建っていた食堂です。

初めて向かうと、

「本当にこの先に有名店があるのか?」

と少し不安になります。

しかし、その先に待っていたのは、昭和の時間をそのまま保存したような焼きそば店でした。

磯村屋は「きたなシュラン」で紹介された三ツ星店

かつてフジテレビ系の番組「とんねるずのみなさんのおかげでした」には、外観は少々年季が入っているものの、料理はおいしい店を紹介する企画がありました。

その名も、「きたなシュラン」

後には、「きたなトラン」という名称も使われています。

磯村屋もこの企画で紹介され、最高評価となる三ツ星を獲得した店として知られていました。

番組を見て、磯村屋の存在を知った方も多かったのではないでしょうか。

ただし、単に古い建物というだけで何十年も店を続けられるわけではありません。

長年愛されてきた理由は、やはり焼きそばのおいしさと、店を切り盛りしていた方々の温かな人柄にあったのでしょう。



横浜の名店・磯村屋に到着

さあ、お店に到着しました。

こちらが営業当時の磯村屋です。

横浜磯村屋の外観

ものすごく歴史を感じさせる外観です。

店の前まで来ても、派手な看板や食品サンプルが出迎えてくれるわけではありません。

長い年月を重ねた建物と、少し控えめな店名表示。

何も知らずに前を通ったら、ここがテレビ番組で三ツ星を獲得した焼きそば店だとは気付かなかったかもしれません。

一見すると素朴で、お客さんを完全に油断させる外観。

しかし、それこそが磯村屋の魅力でもありました。

新しくてきれいな飲食店はいくらでもありますが、この雰囲気は何十年も営業を続けなければ作れません。

古い建物を再現して造った「昭和風」ではなく、正真正銘、昭和から続いてきた店なのです。

磯村屋の店内は昭和の食堂そのもの

店内へ入ってみます。

焼きそば磯村屋の店内写真

店内も外観の印象を裏切りません。

素朴な食堂というか、親戚の家へお邪魔したような雰囲気です。

最新のおしゃれなカフェとは正反対。

しかし、不思議と居心地が悪くありません。

長年使われてきたテーブルや椅子、壁に貼られたメニュー、店内に漂うソースの香り。

どこを見ても、昭和の下町食堂そのものでした。

初めて訪れた店なのに、なぜか以前にも来たことがあるような気分になります。

日本人の記憶の奥には、こういう食堂の映像が最初から保存されているのかもしれません。

磯村屋の名物「三色焼きそば」を注文

メニューを眺め、今回注文したのは、

やきそば三色・中サイズ

です。

磯村屋の焼きそば3色

訪問当時の価格は、中サイズで350円でした。

もちろん、これは営業当時の価格です。

それにしても、焼きそば1皿が350円。

今あらためて見ると、こちらが値段を読み間違えていないか確認したくなる価格です。

磯村屋の「三色」とは何が入っている?

ところで、焼きそばの「三色」とは何なのでしょうか。

紅生姜、青のり、目玉焼きの色でしょうか。

あるいは、麺が3色に分かれているのでしょうか。

正解は、次の3種類の具材です。

  • ポテト
  • 玉子

この3種類が入っているため、三色焼きそばと呼ばれていました。

さらに、もやしやキャベツも入っています。

つまり、実際には3種類どころか、かなり具だくさん。

「三色」と控えめに名乗っていますが、皿の上では多くの具材が普通に参加しています。

大きなジャガイモがゴロゴロ入った焼きそば

三色焼きそばを見て、最初に目へ飛び込んでくるのがジャガイモです。

大きめのポテトがゴロゴロ入っています。

焼きそばにジャガイモという組み合わせは、全国的には珍しく感じるかもしれません。

しかし、ソース味の麺とホクホクしたジャガイモは、意外なほど相性がよいのです。

考えてみれば、ジャガイモへソースをかけて食べる料理は珍しくありません。

合わない理由は、最初からほとんどなかったのでしょう。

麺だけではなく、大きなジャガイモが入ることで、食べ応えも増しています。

焼きそばなのに、ときどき肉ジャガイモ料理のような満足感が割り込んできます。

玉子入りでマイルドなソース味

味付けは、昔ながらのソース焼きそば。

ただし、玉子が入っているためか、ソースの味は比較的まろやかです。

ソースの濃い刺激だけで押してくる焼きそばではありません。

麺、肉、野菜、ジャガイモ、玉子が一緒になり、どこか懐かしい味に仕上がっています。

ひと口食べて、

「これは確かに、また食べたくなる味だ」

と思いました。

特別に高級な食材を使った料理ではありません。

豪華な盛り付けでもありません。

それでも、長年食べ続けてきた常連客がいることに納得できる味です。

こういう焼きそばは、食べた直後よりも、数日後にふと思い出して食べたくなるのでしょう。

焼きそばを待つ間はおでんもおすすめだった

磯村屋の焼きそばは、注文を受けてから丁寧に調理されていました。

そのため、混雑状況によっては、完成まで少し待つことがあります。

そんなときにちょうどよかったのが、おでんです。

焼きそばを待つ間におでんを食べれば、空腹をなだめながら待つことができます。

ただし、おでんを勢いよく食べすぎると、焼きそばが到着した時点ですでに満腹という展開も考えられます。

主役は焼きそば。

おでんには、待ち時間を支える名脇役として働いてもらうのがよさそうです。




明るく気さくな接客も磯村屋の魅力

訪問した当時、調理を担当していたのは高齢の女性。

接客を担当していた女性と、2人で店を切り盛りしていました。

接客を担当していた方は、とても明るく気さくです。

食べ終わると、

「お兄さん、おいしかった?」

「また来てね」

と声をかけてくれました。

テレビで紹介された有名店だからといって、気取った雰囲気は一切ありません。

近所の人へ話しかけるような自然な接客でした。

この距離の近さも、長年多くの人に愛されてきた理由のひとつだったのでしょう。

焼きそばがおいしかったことはもちろんですが、最後にかけてもらった言葉も印象に残っています。

1950年創業、約69年続いた横浜の焼きそば店

磯村屋は、1950年に創業したとされる老舗です。

2019年の閉店まで、約69年間にわたって営業を続けてきました。

この記事を書いた訪問当時は、まだ営業しており、

「またいつか再訪したい」

「末永く営業してほしい」

と思っていました。

しかし、その願いはかなわず、磯村屋は2019年4月30日に閉店。

あの焼きそばや、店内の雰囲気を再び体験することはできなくなりました。

長く続いている店を見ると、つい「これからもずっとある」と思ってしまいます。

ところが、どんな名店にも最後の日はやってきます。

行こうと思っていた店には、営業しているうちに行っておく。

磯村屋の閉店は、その大切さも教えてくれました。

磯村屋の三色焼きそばを食べた感想

磯村屋の三色焼きそばは、肉、ポテト、玉子が入った具だくさんのソース焼きそばでした。

大きなジャガイモはホクホク。

玉子によってソース味はまろやか。

もやしやキャベツの食感も加わり、最後まで飽きずに食べられます。

訪問当時は中サイズで350円という価格でしたが、単に安いだけの焼きそばではありません。

長年にわたって同じ場所で作り続けられてきた、横浜の下町の味です。

外観や店内は、確かに長い歴史を感じさせるものでした。

しかし、訪問した際に不衛生という印象は受けませんでした。

古さと汚さは同じではありません。

年季の入った建物、使い込まれた調理場、昔ながらのテーブル。

そのすべてが合わさって、磯村屋にしかない雰囲気を作っていました。

まとめ|閉店しても記憶に残る横浜の名店「磯村屋」

横浜市南区八幡町にあった焼きそば店、磯村屋をご紹介しました。

磯村屋の特徴をまとめると、次のとおりです。

  • 1950年創業とされる横浜の老舗焼きそば店
  • 「きたなシュラン」で紹介された三ツ星店
  • 名物は肉・ポテト・玉子入りの三色焼きそば
  • 大きなジャガイモが入った昔ながらのソース焼きそば
  • 玉子入りでソース味は比較的まろやか
  • 昭和の雰囲気が残る店内と気さくな接客も魅力
  • 2019年4月30日に閉店

営業当時、私は三色焼きそばの中サイズを食べました。

大きなジャガイモが入った焼きそばは食べ応えがあり、玉子のおかげでソース味もマイルド。

華やかな料理ではありませんが、食べると妙に落ち着く味でした。

記事を書いた当時は、

「またいつか再訪したい」

と思っていました。

今となっては、その「いつか」が来ることはありません。

だからこそ、訪問したときの写真と味の記憶を、この記事に残しておきたいと思います。

長い間、横浜の下町でおいしい焼きそばを作り続けてくれた磯村屋。

本当にお疲れさまでした。そして、ごちそうさまでした。



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