もう年金制度は崩壊する。
仮に存続するとしても、将来的には受給年齢は引き上げられ、受給金額は大幅に引き下げられているだろう。
自分たちが年金をもらえるかは非常にあやしいもんだ。
そんな声を今までに何度聞いてきた事でしょう。
それもそのはずなんですね。
現在の年金制度は、昭和36年に制度化されたものので、すでに半世紀以上も時が経過しています。
厚生労働省の統計データによると、当時の日本人の平均寿命は・・・
男性 66.03歳
女性 70.79歳
つまり、もともと年金制度というのは、「60歳で定年退職したあとの10年間だけ国は国民を養えば良い」。
そういう時代にできた制度なのです。
では、今現在の平均寿命はどうでしょうか?
男性 80.79歳
女性 87.05歳
男女ともに約15年伸びています。
寿命が長くなったという事は、それだけ日本が平和・豊かになってきている証拠ではありますが、「長生きリスク」という言葉が示す通り、喜ばしいことばかりではありません。
いまの時代、65歳まで働くとしても、その後さらに15~20年くらいの間、年金とその他の貯蓄で生活していかなければならない。という計算になります。
現代の年金は、すでに制度疲労を起こしているのです。
だからこそ、政府は働き方改革の中で「副業の推進」を始めました。
「副業をしてもいいよ」というより、むしろ「推進」をしているのです。
また、労働環境も近年は大きく様変わりしてきました。
企業がこぞって右肩上がりで成長・拡大していく時代は終焉を迎えて久しく、かつて終身雇用をうたった日本的経営も、すでに社会システムの変化によって凋落しました。
現在では、「だれもが知っているような大企業であっても明日には存続しているかどうかさえ分からない」・・・そんな不安定な時代に突入しています。
そしてこれからの時代は、少子化・グローバル化・テクノロジーの進化などの影響によって外国人労働者とのポジション争いや、近い将来、AIを備えた労働ロボットとの職の奪い合いなども予想され、働き方や生き方自体を見直す必要があると言われています。
いずれにせよ、少子高齢という人口動態の社会にあっては、多額の社会保障コストを少数の生産年齢人口で支えることから、わが国はこれからも間違いなく増税の方向に向かっていくものと思われます。
私たちはこうした環境の変化の中で、自分の老後・家族の将来を、今の収入なり蓄えなりで守っていけるのでしょうか。
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