【2026年版】若狭名物「小鯛のささ漬け」は薄味?田中平助商店を実食&政竜閣宿泊記

福井県の若狭・小浜方面を代表する名産品のひとつが、小鯛のささ漬けです。

小さな鯛を薄塩と酢で締め、杉樽へ美しく詰めた若狭の伝統的な珍味。

見た目は上品ですが、名前だけでは味を想像しにくい食べ物でもあります。

酢漬けだから、しめ鯖のような味なのでしょうか。

それとも、鯛の刺身に近いのでしょうか。

福井ひとり旅の道中、せっかく若狭方面まで来たので、実際に購入して食べてみることにしました。

小鯛のささ漬けは、さまざまなメーカーから発売されています。

今回選んだのは、小浜市にある老舗の海産物加工店「田中平助商店」の商品です。

観光客向けのお土産店を探してみたものの、私が立ち寄った店では見つけられませんでした。

そこで、工場に併設されている直売所まで行ってみることに。

少々遠回りにはなりましたが、無事に購入できました。

小鯛のささ漬けは要冷蔵。

車内で長時間連れ回すわけにはいかないため、早めに宿へ戻って食べてみたいと思います。

本日の旅の同行者は、杉樽に入った小鯛です。




若狭小浜の名産「小鯛のささ漬け」とは?

小鯛のささ漬けは、日本海で水揚げされた小型のレンコダイを3枚におろし、薄塩と酢で締めて作る水産加工品です。

商品によっては昆布や笹の葉を添え、杉の小樽へ丁寧に詰められます。

杉樽が魚の余分な水分を吸収することで、小鯛の旨味が凝縮されるのも特徴です。

冷蔵技術が発達していなかった時代に、生に近い風味を残しながら保存性を高める方法として、明治時代の小浜で製造技術が確立したとされています。

現在は「若狭小浜小鯛ささ漬」として、国の地理的表示保護制度、通称GIにも登録されています。

簡単にいえば、若狭小浜という土地と製法に深く結び付いた、国のお墨付き付き名物です。

杉樽の中で静かに並んでいますが、肩書きは意外と立派です。

田中平助商店の直売所へ

今回、小鯛のささ漬けを購入した田中平助商店は、小浜漁港に近い小浜市川崎にあります。

観光地の華やかな土産物店というより、海産物を加工する会社の工場と直売所という雰囲気です。

直売所では、小鯛のささ漬けのほか、干物や鯖のへしこなど、若狭らしい海産物加工品も扱っています。

田中平助商店の店舗情報【2026年】

店名:田中平助商店
住所:福井県小浜市川崎1-2-3
電話番号:0770-52-2356
営業時間:平日・土曜日9:00~17:00
定休日:日曜日・祝日
販売形態:持ち帰り専門

※2026年7月時点で確認した情報です。商品が品薄になる場合や、営業時間・定休日が変更される場合があります。遠方から直売所を訪れる場合は、事前に電話で営業状況と在庫を確認すると安心です。

小鯛のささ漬けは要冷蔵の商品なので、車で持ち帰る場合は保冷バッグやクーラーボックスを用意しておきましょう。

旅の序盤で購入すると、小鯛の鮮度より先に旅行者の精神力が試されます。

今夜の宿はあわら温泉「政竜閣」

今回宿泊したのは、あわら温泉にある「政竜閣」です。

えちぜん鉄道「あわら湯のまち駅」の周辺には、多くの温泉旅館が集まっています。

政竜閣は駅前の旅館街から少し離れた、比較的静かな場所にあります。

周辺を歩いていると、ようやく建物が見えてきました。

あ、あれですね。


玄関には、「政府登録国際観光旅館」の看板が掲げられていました。

いかにも由緒のありそうな肩書きです。

素泊まりで小鯛を持ち込もうとしている私まで、少し国際的な旅行者になった気分です。

あわら温泉・政竜閣の基本情報【2026年】

施設名:あわら温泉 政竜閣
住所:福井県あわら市西温泉1-102
電話番号:0776-77-3100
車でのアクセス:北陸自動車道・金津ICから約15分
駐車場:無料駐車場あり
送迎:えちぜん鉄道「あわら湯のまち駅」から無料送迎あり
客室:全室禁煙

少人数の場合は、あわら湯のまち駅へ到着後に宿へ電話すると、迎えに来てもらえます。

大人5人以上の場合は、事前予約によりJR芦原温泉駅まで迎えに来てもらえる場合があります。

※送迎条件や対応時間は変更される可能性があるため、予約時に宿へご確認ください。

政竜閣の客室は落ち着いた和室

今回案内された部屋は、昔ながらの和室でした。

畳の上に座り、温泉へ入ってのんびり過ごす。

温泉旅行では、ベッドよりも和室のほうが落ち着くという方も多いでしょう。

私は素泊まりで利用しましたが、政竜閣の食事付きプランでは、夕食だけでなく朝食も基本的に部屋で提供されます。

周囲を気にせず、自分たちの部屋でゆっくり食事を楽しめるのは、子ども連れやグループ旅行にも便利ですね。

現在は通常の和室だけでなく、露天風呂、ベッド、卓球台やカラオケ設備を備えた個性的な客室も用意されています。

もはや客室というより、小型の温泉娯楽施設です。

まずは政竜閣の温泉へ

部屋へ荷物を置いたら、まずは温泉です。

要冷蔵の小鯛も気になりますが、ここは温泉旅館。

魚より先に、人間を湯へ入れます。

政竜閣 温泉
政竜閣 温泉

政竜閣には、巨大な岩を配した「大巨石風呂 呼鳥門風呂」と、滝の音を楽しめる「鶴亀の湯」があります。

内湯だけでなく露天風呂もあり、あわら温泉のお湯をゆっくり楽しめます。

私が泊まったのはゴールデンウィーク明け。

混雑のピークを過ぎていたためか、宿泊客はそれほど多くない様子でした。

滞在中に何度か温泉へ入りましたが、ほかの宿泊客とは一度も会いません。

事実上の貸切状態です。

貸切料金を払っていないのに貸切。

大型連休後の静かな平日旅には、こういうご褒美があります。

貸切風呂や貸切岩盤浴もある

政竜閣では、大浴場のほかに予約制の貸切家族風呂と貸切岩盤浴も用意されています。

2026年7月時点では、どちらも50分3,861円で案内されています。

家族だけで温泉を楽しみたい方や、大浴場を利用しにくい小さな子ども連れにも便利でしょう。

※料金や利用条件は変更される場合があるため、予約時に最新情報をご確認ください。

温泉のあとはウォーターサーバーで水分補給

温泉から上がったら、ウォーターサーバーで水分を補給します。

政竜閣 温泉

温泉では、自分が思っている以上に汗をかきます。

湯上がりのビールや地酒も魅力的ですが、まずは水。

大人として実に立派な判断です。

このあと地酒を飲む予定なので、今のうちに体内へ言い訳用の水を入れておきます。

訪問時はマッサージチェアを無料で利用できた

浴場近くには、マッサージチェアも置かれていました。

政竜閣 温泉
政竜閣 温泉

私が宿泊した当時は、無料で利用できました。

温泉で体を温めたあと、マッサージチェアでさらに体をほぐします。

これ以上くつろいだら、自力で部屋まで戻れなくなりそうです。

※マッサージチェアの設置場所、台数、利用料金は訪問当時の情報です。現在の利用状況は館内でご確認ください。

いよいよ田中平助商店の小鯛ささ漬を実食

温泉を楽しんだところで、いよいよ購入してきた小鯛のささ漬けを開けてみましょう。

せっかくの福井ひとり旅です。

地酒を用意して、部屋で静かに一杯やることにします。

小鯛のささ漬け
小鯛のささ漬け
小鯛のささ漬け小鯛のささ漬け

小鯛のささ漬けは、かわいらしい杉樽に入っています。

プラスチック容器より高級感があり、福井土産や贈答品としても見栄えがしますね。

杉樽は見た目をよくするだけの包装ではありません。

魚から出る余分な水分を吸収し、小鯛の旨味を凝縮させる役割もあります。

容器まで商品作りに参加しています。

食べ終わったあとの樽に何を入れるか考え始めるのは、まだ早いでしょう。

杉樽を開けると小鯛が美しく並んでいる

それでは、ふたを開けます。

小鯛のささ漬け

中には、薄く切られた小鯛がきれいに並んでいました。

皮は淡いピンク色で、身には透明感があります。

揚げ物や肉料理のような豪快さはありませんが、思わず写真を撮りたくなる上品な見た目です。

杉の香りもほのかに感じられます。

1人で食べる酒のつまみとしては、少々育ちがよすぎる雰囲気です。

田中平助商店の小鯛ささ漬の原材料

箱には、おすすめの食べ方も書かれていました。

訪問当時の商品案内によると、田中平助商店の小鯛ささ漬は、保存料や人工甘味料を使用していません。

塩には天然塩、酢には地元で作られた醸造酢を使い、小鯛本来の旨味を生かすシンプルな味付けです。

味付けを濃くして魚の個性を隠すのではなく、塩と酢はあくまでも小鯛を引き立てる脇役。

脇役が前へ出すぎない、実に奥ゆかしい商品です。

※原材料や製造方法は変更される可能性があります。アレルギーや添加物が気になる方は、購入した商品の一括表示をご確認ください。

小鯛のささ漬けを地酒と一緒に食べてみる

まずは何も付けず、そのまま食べてみました。

小鯛のささ漬け

身は柔らかすぎず、適度な歯ごたえがあります。

噛んでいくと、小鯛の穏やかな旨味と、酢のさっぱりした風味が広がります。

酢の酸味が強く前面へ出るタイプではなく、全体的にかなり上品な味です。

確かに地酒との相性はよいですね。

小鯛をひと切れ食べて、地酒をひと口。

静かな温泉旅館の和室でやると、普段より3割ほど大人になった気がします。

味付けはかなり薄めに感じた

おいしいのですが、私にはかなり薄い味付けに感じられました。

魚そのものの味を楽しむ商品なので、濃い味の酒のつまみを想像すると、少し物足りないかもしれません。

こういうときに限って、素泊まりの部屋には醤油も塩もありません。

旅館の夕食を付けなかった人間へ、調味料の神様が小さな試練を与えてきます。

塩か醤油を少し付ければ、より自分好みの味で食べられたと思います。

小鯛のささ漬けのおいしい食べ方

小鯛のささ漬けは、そのまま食べる以外にもさまざまな楽しみ方があります。

・わさび醤油を少量付ける
・塩やスダチ、レモンを添える
・オリーブオイルと黒コショウをかける
・酢飯に乗せて、にぎり寿司や手まり寿司にする
・キュウリやワカメと合わせて酢の物にする
・お吸い物やお茶漬けへ加える
・衣を付けて天ぷらやフライにする

最初の数切れは、そのまま食べて小鯛本来の味を確認。

その後で、わさび醤油やオリーブオイルを少量加え、味の変化を楽しむのがおすすめです。

ただし、醤油を大量にかけると、せっかくの繊細な味が醤油味に完全支配されます。

主役は小鯛です。

小鯛のささ漬けの保存方法と賞味期限

小鯛のささ漬けは、生に近い食感を残した要冷蔵の水産加工品です。

購入後は冷蔵庫へ入れ、商品の表示に従って早めに食べましょう。

一般的には、樽へ詰めてから1~2日後が食べ頃とされています。

時間がたつと酢や昆布の風味が身になじみ、食感や酸味も少しずつ変化します。

メーカーや商品サイズによって賞味期限は異なるため、必ず購入品のラベルを確認してください。

お土産として遠方へ持ち帰る場合は、保冷剤やクール便を利用するのが安心です。

小鯛のささ漬けはどんな人におすすめ?

小鯛のささ漬けは、次のような方におすすめです。

・福井や若狭小浜らしい名物を食べたい方
・日本酒に合う上品なつまみを探している方
・しめ鯖や酢締めの魚が好きな方
・甘いお菓子以外の福井土産を探している方
・濃すぎない、魚本来の味を楽しみたい方

一方、濃厚な味や強い酸味を期待している方には、少々薄く感じられるかもしれません。

わさび醤油など、好みの調味料を少し用意しておくと安心です。

まとめ|若狭の小鯛ささ漬は地酒と味わいたい上品な名産品

田中平助商店で購入した小鯛のささ漬けは、小鯛の旨味と穏やかな酸味を楽しめる、若狭らしい上品な名産品でした。

薄塩と酢で締めた小鯛を杉樽へ詰めることで、余分な水分を取り除きながら旨味を凝縮しています。

樽を開けたときに小鯛が美しく並んでいる姿も、贈答品やお土産に向いています。

私には少し薄味に感じられましたが、魚そのものの風味を生かすための控えめな味付けなのでしょう。

そのまま食べるだけでなく、わさび醤油、オリーブオイル、寿司、酢の物など、好みに合わせてアレンジできます。

そして、あわら温泉の政竜閣は、駅前のにぎやかな旅館街から少し離れた、静かに過ごせる温泉宿でした。

私が訪れた日は温泉もほぼ貸切状態。

湯上がりに和室で小鯛のささ漬けと福井の地酒を楽しむ時間は、ひとり旅ならではのぜいたくです。

福井県の若狭・小浜方面を訪れたら、海産物のお土産として小鯛のささ漬けを選んでみてはいかがでしょうか。

ただし、宿へ戻る前に醤油か塩を確保しておくことをおすすめします。

温泉と地酒は宿にあっても、素泊まりの部屋に調味料まで用意されているとは限りません(笑)



2 件のコメント

  • 小鯛の、ささ漬け私も大好きで、小浜にあるささ漬けの工場に直接行って、作りたてを購入した事も・・・
    しっかり漬かって居るのもウマウマですが、作りたても、樽の上は半生状態で漬かって居なくて下になるほどしっかり漬かってる味変の小鯛のささ漬けも、私個人的には好きです~!

    • 坂田さま
      小鯛のささ漬けお好きでしたか!
      漬けたて状態の味の変化を楽しむとは通ですね😃
      私も次回はそれを意識して食べてみます(笑)

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