温泉の色は実にさまざま!それぞれに意味があるのです

温泉の色 コバルトブルー




今回は、温泉の色についてお伝えします。

一般的によく目にする温泉は透明が多いと思いますが、中には色の付いた温泉もあります。いわゆる「にごり湯」と呼ばれるものですね。

実は、全ての源泉は基本的に透明です。それなのになぜ色が付くのかというと、温泉中の成分が酸化(老化という場合もあります)して分子の構造が変わる事により、光が乱反射・散乱するからです。

例えば、光の三原色(赤・緑・青)すべてを反射すれば白色に見え、すべてを吸収すれば黒色に見えるように、温泉成分の分子の大きさや性質によって様々な色に見えるというわけです。

では、温泉の代表的な色と特徴をご紹介します。




目次

エメラルドグリーン

塩化ナトリウムの影響を受けて色づくようです。

硫化水素イオンが主成分であると考えられ、「硫黄泉(硫黄型)」である場合が多いです。

硫黄泉(硫黄型)の適応症:慢性皮膚病、慢性婦人病、切り傷、糖尿病

温泉の色エメラルドグリーン

乳白色

主成分がガス性の硫黄だと乳白色になりがちで、「硫黄泉(硫化水素型)」である場合が多いです。

硫黄泉(硫化水素型)の適応症:慢性皮膚病、慢性婦人病、切り傷、糖尿病、高血圧症、動脈硬化症

糖尿病、高血圧症、動脈硬化症に効くので、「メタボの湯」と言えるかもしれませんね。

温泉の色 乳白色

茶(緑、黄、赤)褐色

茶褐色は鉄が錆びた色なので、「含鉄泉」だとほとんどの場合は茶褐色になります。鉄分が少ない順に「緑」→「黄」→「茶(赤)」色に変化していきます。また、「塩化物泉」など塩類系の場合が多いです。

含鉄泉の適応症:月経障害

塩化物泉の適応症:切り傷、火傷、慢性皮膚病、虚弱児童、慢性婦人病

温泉の色 茶褐色

コバルトブルー

ケイ素(メタけい酸)が多いとコバルトブルーになりやすいです。

「メタけい酸」は角質膜形成を促進すると考えられていることから、「美肌の湯」、「美人の湯」とも言われています。

温泉の色 コバルトブルー

単純に泥が混じって黒い場合もありますが、ムラなく全体的に黒い場合は有機物が影響している場合が多く、結果として「炭酸水素塩泉」となります。

また、「モール泉」と呼ばれる黒湯がありますが、これは海の近くに多いため、結果として「塩化物泉」となる場合が多いです。

炭酸水素塩泉の適応症:切り傷、火傷、慢性皮膚病

温泉の色 黒
 
 
これらの「色」は泉質を反映したものと言えるので、温泉分析書が掲げられていないような自然の中の野天風呂や野湯に入る場合も、色を手掛かりに泉質を推測できます。

また、色が付くという事は温泉成分の酸化などで分子が大きくなっているということですから、肌への刺激が弱まって「優しい温泉」に近づくことになります。





温泉の色 コバルトブルー

4 件のコメント

    • これは大分県だと思います。
      おそらく湯布院あたりだと思いますが、私が撮影したものではないので詳しくはお答えできず申し訳ありません。

  • えー!知らなかった!お湯の色で効能がわかるなんて!
    温泉大好きなので勉強になります!(*´◒`*)
    コバルトブルーの温泉なんてあるんですねぇ〜行ってみたいヽ(´▽`)/

    • ゆーたんまる様

      温泉が恋しい季節になりましたね。
      色で泉質が予測できるなんて面白いですよね。
      コバルトブルーのお湯は綺麗ですね。思わず飲みそうになってしまいます(笑

  • コメントを残しましょう

    ABOUTこの記事をかいた人

    横浜市在住で二児の父。 サラリーマンをしながら不動産収入を得ています。 元祖温泉ソムリエ大家を名乗っていますが、かなりユルい大家です。 【好きな事】旅行、温泉、お笑い、お酒、スノボ、男はつらいよ 【資格】宅建取引士、古家再生投資プランナー、建設業経理士1級、ファイナンシャルプランナー、温泉ソムリエ(笑