不動産投資を始めてから、気が付けば10年以上が経ちました。
物件を買っていた時期もあれば、仕事が忙しくてほとんど物件検索をしていなかった時期もあります。
ここしばらくは少し余裕ができてきたので、空いた時間にまた収益物件を検索するようになりました。
すると、久しぶりに気になる物件を発見。
しかも今回は、ちょっと面白い購入方法になりました。
なぜなら……。
現地に一度も行っていない。
仲介業者とも会っていない。
電話ですら話していない。
それでも、東北地方にある戸建てを1軒購入できてしまいました。
今回は、わたしが実際に購入した150万円・利回り24%のオーナーチェンジ戸建てについて、物件を見つけてから購入するまでの流れを紹介したいと思います。
遠方の不動産投資に興味がある方や、現地に何度も行かずに物件を購入する方法が気になる方の参考になればと思います。
東北地方で見つけた利回り24%のオーナーチェンジ戸建て
今回見つけたのは、東北地方にある築40年以上の戸建てです。
条件を簡単にまとめると、こんな物件でした。
- 東北地方にある築40年以上の戸建て
- 売買価格は150万円
- 家賃は月額3万円
- 年間家賃収入は36万円
- 表面利回りは24%
- 室内はリフォーム済み
- 駐車スペースは3台分
- トイレは汲み取り式
- 60代の単身入居者が居住中
年間家賃収入は36万円。
購入価格が150万円なので、単純計算すると表面利回りは24%です。
数字だけを見ると、なかなか魅力的。
むしろ、
「利回りが高すぎて、何か問題があるんじゃないか?」
と疑うレベルです。
高利回り物件を見ると、ついついテンションが上がってしまいますが、そこは一旦冷静に。
「安い物件には理由がある」
これは築古戸建て投資では、かなり大事なポイントだと思っています。
入居者は60代の単身者。しかも家賃は代理納付
わたしがオーナーチェンジ物件を購入するときに、個人的に重視していることがあります。
それは、
「なるべく長期間住んでくれそうな入居者かどうか」
です。
もちろん、入居者の属性だけで将来の居住期間を正確に判断することはできません。
ただ、これまで戸建てをいくつか所有してきた経験から、購入前にある程度のイメージを持つことは大切だと思っています。
例えば、大人数のファミリー世帯。
小さな子どもがいる家庭は、戸建てとの相性も良く、長く住んでくれる可能性があります。
その一方で、人数が多ければ多いほど、退去時の原状回復費用が大きくなる可能性もあります。
壁紙。
床。
設備。
そして、子どもの成長とともに増えていく生活の痕跡。
長く住んでもらえればありがたいのですが、退去した瞬間にオーナーの財布へ強烈なカウンターが入ることもあります。
その点、単身者や夫婦2人世帯の場合は、比較的室内をきれいに使ってもらえるケースもあります。
今回の物件の入居者さんは、60代の単身者。
生活保護を受給している方でした。
もともとは近隣に住んでいたそうですが、以前住んでいた建物が取り壊しになることから退去。
その後、この物件を紹介されて転居したとのことです。
そして家賃については、自治体からの代理納付とのこと。
つまり、家賃が入居からではなく自治体から支払われる仕組みです。
この点は、オーナーチェンジ物件として購入を検討するうえで、確認材料の一つになりました。
年齢的にもまだ60代。
すぐに退去しないとは限りませんが、個人的には長期入居も期待できる条件だと考えました。
室内はリフォーム済み。気になったのは汲み取り式トイレ
物件情報を何度も見返しました。
Googleマップで周辺環境を確認。
その市の人口や地理的な特徴も調べました。
築古戸建ての場合、物件単体だけで判断するのではなく、周辺環境もある程度確認しておきたいところです。
そして、今回の物件で一番気になったのが……。
トイレが汲み取り式。
さすがに、今の時代に汲み取り式トイレとなると少し気になります。
もし周辺が下水道完備なのに、この物件だけ汲み取り式だったら。
将来的に賃貸募集するとき、不利になる可能性があります。
そこで、その自治体の下水道普及状況を調べてみました。
すると、下水道の普及率は20%台。
物件周辺も確認してみると、近隣にも汲み取り式と思われる住宅がありました。
それであれば、この地域では汲み取り式トイレが特別珍しいわけではありません。
つまり、少なくとも現時点では、
「この物件だけが極端に不利」
という状況ではなさそうです。
さらに、物件の近くまで下水道管は来ているとのことでした。
将来的に下水道へ切り替える必要が出た場合でも、完全にゼロから工事するケースよりはハードルが低い可能性があります。
もちろん、実際の工事費用については接続状況や敷地条件などによって変わるため、安易な判断はできません。
ただ、物件を購入するうえでの大きなマイナス材料ではないと判断しました。
売主が直接販売。仲介手数料も不要だった
もう一つ気になったポイントがありました。
この物件を掲載していたのは、仲介会社ではありません。
売主である法人が直接販売していたのです。
つまり、売主と直接売買する形。
仲介業者を挟まないため、購入時の仲介手数料がかかりません。
150万円の物件ですから、仲介手数料そのものがものすごく高額になるわけではありません。
それでも、初期費用を少しでも抑えられるのはありがたいところです。
さらに、この売主さんは、物件を売ったあとも管理を引き受けてくれるとのことでした。
築古の遠方物件を購入する場合、購入後の管理体制はかなり重要です。
購入した瞬間に、
「あとは知らないよ」
となってしまうと、遠方に住んでいるオーナーとしてはなかなか大変です。
その点、購入後の管理もお願いできるということで、ひとまず安心材料になりました。
メールで問い合わせ。ネットに載っていない情報も確認
気になったので、売主に問い合わせをしてみました。
すると、物件情報サイトには掲載されていない内容まで、かなり詳しく教えてもらえました。
確認したのは、例えば次のような点です。
- 雨漏りの有無
- シロアリ被害の有無
- 建物の傾き
- 建物や設備の状態
- 入居者の状況
- 物件の管理方法
築40年以上の戸建てですから、当然ながら築年数なりのリスクはあります。
すべてを完全に把握できるわけではありません。
ただ、問い合わせへの回答や物件情報を確認した限りでは、大きな問題はなさそうでした。
そこで、最終的に決断。
「これは買いだな」
と思いました。
買付証明書をメールで送付。150万円の戸建てを購入
購入を決めたら、あとは早いです。
買付証明書を作成。
メールに添付して送信しました。
そして、無事に購入することが決定。
これで、東北地方に新しい戸建てが1軒増えることになりました。
わたしの不動産投資のスタイルは、基本的にシンプルです。
物件を少しずつ買い足し、家賃収入を少しずつ増やしていく。
基本的には、購入した物件をすぐ売却することはあまり考えていません。
長期保有を前提にしています。
今回の物件も同じです。
150万円を投資して毎月3万円の家賃収入
今回の購入価格は150万円。
家賃は毎月3万円です。
年間の家賃収入は、単純計算で36万円。
表面利回りは24%です。
単純計算では、約4年2か月分の家賃収入で購入価格の150万円に相当します。
もちろん、これはあくまでも単純計算。
実際には、
- 管理費
- 火災保険料
- 固定資産税
- 修繕費
- 将来的な空室期間
などが発生します。
ですので、4年ちょっとで150万円がそのまま手元に残るわけではありません。
不動産投資は、利回りだけを見ていると危険ですね。
「表面利回り24%!」
と数字だけ見るとテンションが上がりますが、実際に重要なのは最終的にいくら残るかです。
それでも、購入価格150万円という金額で毎月3万円の家賃収入がある。
長期的に見れば、個人的には十分魅力がある物件だと判断しました。
横浜に住みながら東北の戸建てを購入。現地には一度も行っていない
さて。
今回、わたしは横浜に住んでいます。
購入した物件は東北地方。
普通に考えれば、
現地へ行く。
物件を見る。
不動産会社と会う。
契約書に署名捺印する。
重要事項説明を受ける。
……といった流れを想像しますよね。
ところが今回。
現地に一度も行っていません。
不動産業者(売主)とも直接会っていません。
さらに。
電話ですら話していません。
では、どうやって家を1軒買ったのか。
今回の手続きは、ほとんどオンラインで完結しました。
問い合わせから契約・決済まで、ほぼオンラインで完結
今回行ったことは、非常にシンプルです。
- 物件の問い合わせはメール
- 売主からの回答もメール
- 買付証明書はメールに添付
- 売買契約は電子契約
- 売買代金はネットバンクで振り込み
- 管理委託契約も電子契約
これだけです。
売買代金の決済後は、司法書士によって所有権移転登記が行われます。
その後、登記識別情報通知が自宅へ送られてきます。
つまり。
わたしは、東北の戸建てを購入するために現地へ一度も行っていません。
しかも、売主と直接会話もしていません。
メール。
電子契約。
ネットバンク。
これだけで家が1軒買えてしまいました。
便利な時代になったものです。
昔の不動産取引を知っている人からすると、なかなか信じられない話かもしれません。
遠方の不動産投資は便利。でも「現地確認なし」のリスクもある
今回のように、遠方にある物件をオンライン中心で購入できるのは非常に便利です。
ただし、だからといって、すべての物件を現地確認なしで購入して良いとは思いません。
特に築古戸建ての場合は、写真だけでは分からないことも多くあります。
周辺環境。
道路状況。
隣地との関係。
建物の傷み。
臭い。
騒音。
近隣の雰囲気。
こういったものは、実際に現地へ行かなければ分からないこともあります。
今回の購入についても、すべてのリスクがゼロになったわけではありません。
築古物件ですから、今後修繕が発生する可能性もあります。
それでも、物件価格や家賃、入居状況、地域の状況などを自分なりに確認し、最終的に購入判断をしました。
不動産投資は「買ったあと」のことまで考える
不動産投資では、物件を安く買うことも重要です。
利回りが高いことも魅力です。
しかし、個人的には、
「買ったあと、どうやって運営していくか」
まで考えることが大切だと思っています。
遠方の物件なら、誰が管理するのか。
修繕が必要になったら、誰に依頼するのか。
入居者が退去したら、次の募集はどうするのか。
購入時の利回りが高くても、その後の運営がうまくいかなければ意味がありません。
今回の物件は、購入後の管理もお願いできるという点も、購入判断の一つになりました。
遠方の不動産投資を考える場合は、物件価格や利回りだけでなく、購入後の管理体制についても確認しておいたほうがいいと思います。
不動産投資について誰かに相談したい場合は?
不動産投資を始めたばかりの頃は、
「この物件、本当に買って大丈夫かな?」
「利回りは高いけど、何か見落としていないかな?」
「遠方の物件って、どうやって管理すればいいんだろう?」
と悩むこともあると思います。
特に築古戸建てや地方の高利回り物件は、数字だけでは判断できない部分も多いです。
自分だけで判断するのが不安な場合は、不動産投資に詳しい人へ相談してみるのも一つの方法です。
物件購入前に第三者の意見を聞くことで、自分では気付かなかったリスクが見つかることもあります。
「買ってから後悔する」より、「買う前に少し悩む」くらいのほうが、個人的には良いと思っています。
まとめ|現地に行かなくても家は買える。でも判断までオンライン任せにはしない
今回は、わたしが実際に購入した東北地方の築古戸建てについて紹介しました。
購入価格は150万円。
家賃は月額3万円。
年間家賃収入は36万円で、表面利回りは24%です。
そして今回の一番面白いところは、
現地に一度も行かず、売主とも直接会わず、電話すらせずに家を1軒購入できたこと。
問い合わせはメール。
買付証明書もメール。
契約は電子契約。
決済はネットバンク。
便利な時代になりました。
ただし、築古戸建て投資には当然リスクもあります。
高利回りだから。
価格が安いから。
という理由だけで飛びつくのは危険です。
物件の状態。
地域の賃貸需要。
入居者の状況。
周辺環境。
将来的な修繕費。
そして購入後の管理方法。
こうした点を確認したうえで、自分なりに判断する必要があります。
今回の物件については、150万円という購入価格で毎月3万円の家賃収入があることから、長期保有する予定です。
これからも、物件を少しずつ増やしながら、家賃収入も少しずつ増やしていければと思っています。
そして何より。
家を1軒買ったのに、一度も現地に行かなかった。
……やっぱり、何度考えても便利な世の中です。

コメント