以前から興味津々だった、青森県の青荷温泉ランプの宿。
このランプの宿は、聞くところによると・・・
・すべての灯りがランプのみ
・スマホの電波が届かない
・部屋にテレビがない
・そもそも部屋にコンセントがない
これが本当なら、現代人にとっては不便極まりない宿のように思えます。
一方、「何もないのが良い」ということで、わざわざ遠方から訪れるリピーターも多いとか。
この「ランプの宿」、一体どんな宿なのか実際に泊まってみました。
そのランプの宿には、雪の降る夜に向かいました。
この日は10月中旬。
いくら東北とはいえ、10月に雪が降るとは思いもしませんでした。。
レンタカーで行ったのですが、急遽スタッドレスタイヤを用意してもらいました。
さて、真っ暗な道。
ヘッドライトの灯りだけを頼りに宿へと進みます。
細い山道を下っていきながら、「このまま雪が降り積もったら、明日はタイヤがスタックして上れないのでは・・・」との不安が付きまといます。それほど急な山道でした。
不安な気持ちのまま進み、宿のランプの灯りを見つけてホッと一安心。
さあ、チェックインしましょう。
【ランプの宿】青森県黒石市大字沖浦字青荷沢滝ノ上1の7
ロビーはいくつものランプが吊り下げられています。
ランプ以外の灯りは見当たりません。
本当にランプの灯りだけっぽい。
階段を上って2階の部屋に向かいます。
2階から1階の入り口を写してみました。
2階の廊下はこんなでした。
ここが今回泊まる部屋です。
では、部屋に入ります。
ランプとストーブの灯りのみ(笑
ランプは部屋に1つだけ。
石川県にも「ランプの宿」があり、そちらは電気のランプを使っているそうです。
こちらの「ランプの宿」は本物の火で灯しています。
部屋には他に照明器具はありません。
スマホが使えずテレビもないなら読書するしかないな。
と思っていましたが、この明るさは紙の本での読書はムリなレベル。電子書籍なら良いかもね。
部屋にあった館内図です ↓↓
とりあえず、温泉に行くことにします。
ここは、1階にある休憩所のようなスペース ↓↓
温泉の脱衣所に来ました。
温泉内には誰もいなかったので写真を撮ろうとしましたが・・・
暗い上に湯気がすごくて訳のわからない視界だったので止めました(笑
温泉後はお土産コーナーを物色してから部屋に戻ります。
やることがないので、ビールでも飲みますか。
背景が真っ黒ですが、ここは部屋の中です。
このビールは外部から持ち込みました。冷蔵庫はないけど、まだキンキンに冷えています。
夕食は大広間で、他の宿泊客と一緒に食べます。(テーブルは宿泊グループごとに分かれています)
ここが大広間。
ランプがいくつも吊り下げられていますね。
ちょっと幻想的でもあります。
外国人のお客さんが4組ほどいましたよ。南米や欧州風の方などでしたね。
厨房の灯りもランプなのですね。
スタッフもこの暗さで食事の準備をするのは一苦労ではないかと思います。その辺りも気になりますね。
夕食を終えたら部屋に戻り、もう一度温泉に浸かってから就寝しました。
わたしの奥さんは、この後また温泉に入りに行きました。
湯舟にはもう一人の女性がいたそうです。
話しかけてみると・・・
その女性はこのランプの宿のスタッフさんで、今夜は泊まり込みだったようです。
奥さんが、「この宿には本当は電気が通っているのでしょう?」と尋ねると、「この宿の離れの建物には電気が通っているけど、このランプの宿には本当に電気は通っていません」との回答だったそうです。
翌朝。
窓を開けると綺麗な景色が。
昨夜は帰れるかどうか不安になるほどの降雪でしたが、止んでいてとりあえず一安心。
青森の方言で書かれています。意味わかりますか? ↓↓
朝食も大広間でいただきます。
夜よりは明るいですね。
料理は視覚が働くと、より美味しく感じます。
「卵とじの食べ方」に従って作りましょう。
これをご飯にのせて・・・
うん。美味い。素朴な料理は落ち着く。
朝食後、チェックアウトの時間まで周辺を散策してみました。
とうとうチェックアウトの時間です。
朝のロビーの様子。
まだランプは灯っていますね。
昨夜は真っ暗すぎて写せなかったランプの宿の外観。
非常に貴重な体験ができました。
冒頭に述べた、噂の数々。
・すべての灯りがランプのみ
・スマホの電波が届かない
・部屋にテレビがない
・そもそも部屋にコンセントがない
は、すべて本当でした。
「青荷温泉ランプの宿」に泊まろうと思っている人に伝えたいこと
◆ 冬は部屋中ストーブの灯油の臭いが充満します。私はこまめに換気をしなかったせいか、灯油臭で頭痛がしました。
◆ 冬以外の時期はカメムシが部屋に発生します。(数は少ないですが冬にも発生します)部屋やトイレにガムテープが置いてあり、カメムシが発生したらガムテープでくっつけて処分するのを推奨しています。
◆ コンセントがないので、スマホやデジカメなどのバッテリー対策は十分に。また、入浴後のドライヤーも使えません。
◆ トイレ、浴室は部屋にはありません。
◆ 当然ながらトイレもランプの灯りのみ。暗いです。
◆ 冬季は雪が深いので、マイカーで宿まで行くことができません。道の駅から宿の送迎車が出ています。
◆ 夜は視界が暗いなかにもランプの灯りが所々。幻想的で、まるで夢の中にいるような体験ができます。