横浜・元町公園にあるエリスマン邸へ
今回は、横浜の元町にあるエリスマン邸に行ってみようと思います。
エリスマン邸があるのは、横浜らしい異国情緒が残る山手エリア。
元町公園のすぐそばに建つ、白い外観が印象的な西洋館です。
横浜観光といえば、みなとみらいや横浜中華街、赤レンガ倉庫などが定番ですが、山手の西洋館巡りもなかなか魅力的。
にぎやかな観光地とは少し違い、落ち着いた雰囲気の中で横浜の歴史や建築を楽しめます。
しかも、エリスマン邸をはじめとする横浜山手西洋館の多くは、基本的に入館無料。
横浜の一等地にある歴史的建造物を無料で見学できるとは、ずいぶん太っ腹ではありませんか。
なお、この記事で紹介しているしょうゆ・きゃふぇは、私が訪れた当時、エリスマン邸の中にありました。
現在はエリスマン邸から移転しており、館内では別のお店が営業しています。
そのため、以下は訪問当時の体験を中心に、2026年現在の情報も補足しながら紹介します。
元町公園とはどのような公園?
元町公園とはどのような公園かというと・・・
横浜の山手地区にある緑豊かな公園です。春は桜を愛でることができ、夏は水景が涼しげな空間を演出しています。
園内には、ジェラールの水屋敷跡や山手80番館遺跡など、歴史的に貴重なものが数多くあります。
また、横浜山手西洋館の山手234番館、エリスマン邸、ベーリック・ホールがあり、いずれも無料で見学することができます。
さらに、スポーツ施設である市営プールや弓道場も併設され、多くの市民が利用しています。
(元町公園公式HPより)
元町公園周辺には、エリスマン邸だけでなく、山手234番館やベーリック・ホールなどの西洋館が点在しています。
それぞれ歩いて回れる距離にあるため、時間に余裕があれば何館かまとめて見学するのがおすすめ。
同じ西洋館でも、建物ごとに外観や室内の雰囲気が異なるので、見比べてみると面白いですよ。
ただし、元町商店街方面から向かう場合は坂道を上ることになります。
元町で食べ歩きをしたあとなら、摂取したカロリーをなかったことにする絶好のチャンスです。
白い外観が美しいエリスマン邸
さて、エリスマン邸に到着しました。
緑に囲まれた白い洋館。
これぞ横浜・山手といった雰囲気ですね。
派手な装飾で圧倒してくる建物ではありませんが、すっきりと整った外観には上品さがあります。
この建物は、生糸貿易商として横浜で活躍したスイス人、フリッツ・エリスマン氏の私邸として建てられたものです。
設計したのは、日本の近代建築の父ともいわれる建築家アントニン・レーモンド。
近代建築に詳しくない私でも、そんな立派な肩書を聞くと、急に窓枠や壁の形まで意味深に見えてきます。
「この直線には何か深い意図があるに違いない」
などと、それらしい顔をしながら見学しておきました。
なかなか興味深く見学させていただきました。
エリスマン邸の入館料や開館時間
エリスマン邸は、2026年現在も無料で見学できます。
基本的な開館時間は9:30~17:00。
休館日は第2水曜日で、その日が祝日の場合は翌日が休館となります。
このほか、年末年始の12月29日~1月3日も休館です。
イベントや施設の都合によって開館時間などが変更される可能性もあるため、遠方から訪れる場合は公式サイトで最新情報を確認しておくと安心です。
最寄り駅は、みなとみらい線の元町・中華街駅。
6番出口のアメリカ山公園口から徒歩8分ほどです。
JR石川町駅からも歩けますが、こちらは徒歩15分ほど。
どちらの駅から向かっても坂道があるので、歩きやすい靴がおすすめです。
エリスマン邸の中にあった「しょうゆ・きゃふぇ」
このエリスマン邸の内部には、醤油を使ったグルメが楽しめるカフェがあるそうですが・・・
建物の中へ入ると、すぐに見つかりました。
その名もしょうゆ・きゃふぇ。
【しょうゆ・きゃふぇ】神奈川県横浜市中区元町1丁目77−4
美味しい醤油パンが名物だそうですよ。
醤油とパン。
普段なら、そこまで積極的に手を組みそうにない両者ですが、日本人にとって醤油はかなり守備範囲の広い調味料。
ご飯、刺身、豆腐、餅、卵。
そして、ついにはパンにまで進出してきました。
このお店は、山手マダムたちの憩いの場。
……というのは、私の勝手な思い込みです。
お昼時だったせいか店内は満席で、10分くらい待たされました。
店内はやや狭め。
しかし、座席の配置が面白いんです。
カウンター以外の席には、円卓を真っ二つに切ったような、分度器型のテーブルが並んでいます。
そして、すべての座席が窓の外を向くように配置されていました。
どの席に座っても窓の外を眺められる、粋な計らいです。
せっかく緑に囲まれたエリスマン邸で営業しているのですから、その景色を生かさない手はありません。
横並びで窓の外を眺めるスタイルなので、向かい合って話すというより、景色を楽しみながらゆっくり過ごすカフェといった雰囲気でした。
名物の醤油パンではなく「生プリン」を注文
さて、今回いただいたのは、名物の醤油パンではなくコチラ。
そう、生プリンです!
「醤油パンが名物だと言っておきながら、なぜプリンを注文するのか」
というツッコミが聞こえてきそうですが、この生プリンの見た目には逆らえませんでした。
中央に載っている、黄色くて丸いもの。
桃やマンゴーのようにも見えますが、実は生卵の黄身です。
表面はツヤツヤ。
つまようじで突いたら「プチン」と弾けそうなほど、きれいな球形をしています。
もちろん、つまようじで突いてはいけません。
食べ物で実験を始める年齢は、とうの昔に卒業しています。
生プリンに使う卵を4種類から選べる
さらに面白いのが、この生プリンに使われる卵。
訪問当時は、4種類の中から好きな卵を選ぶことができました。
プリンの上に生卵を載せたまま提供する。
それだけでも十分珍しいのに、さらに卵の種類まで選べるとは。
世界は広いので断言はできませんが、こんなプリンを提供しているお店は、そう多くないでしょう。
私は、神奈川県にあるコトブキ農園の恵壽卵(けいじゅらん)を選んでみました。
栄養、味わいともに優れた卵なのだそうです。
プリンを注文したはずなのに、卵かけご飯専門店のように卵を真剣に選んでいる自分がいます。
卵黄を崩してキャラメルソースと混ぜる
この卵黄を崩し、プリンとよく混ぜてからいただきます。
きれいな黄身を崩す瞬間は、ちょっともったいない気もします。
しかし、眺め続けていてもプリンは完成しません。
意を決して黄身を崩します。
オレンジ色のような、茶色のような液体はキャラメルソース。
さらに混ぜ混ぜしますよ。
だんだん形がなくなり、トロトロとした状態になってきました。
見た目だけなら、どこかで見たような気もしますが……
フルーチェではありません。
生プリンです。
生プリンはキャラメルのように濃厚
ひと口食べてみると、これがすごく濃厚。
卵黄のコクとキャラメルソースの甘さが合わさり、通常のプリンとはかなり違う味わいです。
食感は名前のとおりトロトロ。
固めのプリンとは対極にある、飲めそうなほどなめらかなプリンでした。
味の印象を無理やり言葉にするなら、
「濃厚なキャラメルをトロトロに溶かしたような味」
でしょうか。
生の卵黄を食べているはずなのですが、卵かけご飯を食べたときのような生卵らしさは、ほとんど感じません。
卵黄のコクがスイーツの濃厚さに変換されているような、不思議な味わいです。
生卵を使ったスイーツと聞くと、好き嫌いが分かれそうな印象もありますが、実際に食べると意外なほど自然。
普通に美味しいです!
窓の外に広がる元町公園の緑を眺めながら、雰囲気込みで優雅なひとときを過ごせました。
山手マダムの仲間入りができたかどうかは分かりませんが、少なくとも気分だけは少し上品になった気がします。
卵黄の色が濃いほど栄養豊富とは限らない
ところで、卵の黄身にはいろいろな色がありますよね。
白っぽい黄色のものもあれば、オレンジ色に近い濃い色のものもあります。
一般的には、
「黄身の色が濃い卵ほど味が濃く、栄養も豊富そう」
と思いがちです。
しかし、黄身の色は主に鶏が食べている餌の色素によって変わります。
たとえば、トウモロコシやパプリカなどの色素を含む飼料を多く与えると、黄身の色も濃くなりやすいそうです。
そのため、黄身の色が濃いというだけで、栄養価が高いとは限りません。
料理は見た目も大切なので、濃いオレンジ色の黄身を見ると美味しそうに感じるのは確かです。
しかし、色だけで卵の品質や栄養を判断することはできないということですね。
人も卵も、見た目だけで判断してはいけません。
しょうゆ・きゃふぇはエリスマン邸から移転
ここで、2026年現在の情報を補足しておきます。
この記事で紹介したしょうゆ・きゃふぇは、現在エリスマン邸内では営業していません。
エリスマン邸を離れたあと、元町商店街近くの店舗へ移転し、その後、公式案内では横浜市中区山手町にあるカーネルスコーナー2階への移転が告知されています。
名物の生プリンを目当てに訪れる場合は、この記事に掲載しているGoogleマップの位置へ行くのではなく、必ず公式サイトや公式SNSで最新の営業場所、営業時間、定休日を確認してください。
移転や営業形態の変更が続いているため、昔の記事や地図だけを頼りに向かうと、
「生プリンどころか、お店がない」
という少々切ない展開になりかねません。
現在のエリスマン邸内には「Café Ehrismann」が営業
しょうゆ・きゃふぇが移転したあとのエリスマン邸内では、2026年現在、Café Ehrismann(カフェ エリスマン)が営業しています。
大正ロマンを感じさせる空間で、コーヒーや紅茶、デザート、軽食などを楽しめるカフェです。
営業時間は基本的に10:00~16:00で、ラストオーダーは15:30。
休業日はエリスマン邸と同じく、第2水曜日と年末年始です。
店内は18席ほどで、予約は受け付けていません。
週末や観光シーズンは混雑する可能性があるため、時間に余裕をもって訪れたほうがよさそうです。
この記事と同じ生プリンが食べられるカフェではありませんが、西洋館の雰囲気を楽しみながら休憩したい人にはぴったりでしょう。
エリスマン邸の基本情報【2026年版】
施設名:エリスマン邸
住所:神奈川県横浜市中区元町1-77-4
開館時間:9:30~17:00
入館料:無料
休館日:第2水曜日(祝日の場合は翌日)、年末年始(12月29日~1月3日)
アクセス:みなとみらい線「元町・中華街駅」6番出口から徒歩約8分
駐車場:専用駐車場なし
営業時間や休館日は、イベントや施設の都合により変更される場合があります。
訪問前には、エリスマン邸の公式サイトで最新情報を確認してください。
エリスマン邸と生プリンのまとめ
横浜・元町公園にあるエリスマン邸は、歴史的な西洋建築を無料で見学できる、山手散策のおすすめスポットです。
白い洋館と周囲の緑が美しく、横浜らしい異国情緒を静かに楽しめます。
訪問当時、館内にあったしょうゆ・きゃふぇで食べた生プリンは、卵黄とキャラメルソースを混ぜて完成させる珍しいスイーツでした。
トロトロの食感と卵黄のコク、キャラメルの甘さが一体となった味は、普通のプリンとはまったくの別物。
見た目のインパクトだけでなく、味もしっかり美味しいプリンでした。
現在、しょうゆ・きゃふぇはエリスマン邸から移転し、館内ではCafé Ehrismannが営業しています。
当時と店舗の状況は変わりましたが、エリスマン邸そのものは現在も無料で見学可能。
元町や横浜中華街を訪れた際には、少し坂を上って、山手の西洋館巡りを楽しんでみてはいかがでしょうか。
横浜のにぎやかな観光地とはひと味違う、優雅で落ち着いた時間を過ごせると思います。












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