チョロギとは何者?赤い渦巻き状の漬物を恐る恐る食べてみた

茨城に住む親戚から、今年もお餅が送られてきました。

毎年送ってくれるのは、本当にありがたいことです。

市販のお餅とは違い、防腐剤などを使っていない手作りのお餅。

そのぶん傷みやすく、油断していると、あっという間にカビが生えてしまいます。

届いたら、できるだけ早く食べるか、すぐに冷凍保存しなければなりません。

餅の箱から漂ってきた謎の異臭

何年か前にも、同じ親戚からお餅が送られてきたことがありました。

そのときは、届いた箱を2日ほど開けずに放置。

すると、時間がたつにつれて、箱の周辺から何やら異臭が漂ってきました。

「餅って、こんなに早くニオイが出るものだっけ?」

恐る恐る箱を開けてみると、お餅と一緒に漬物が入っていたのです。

そりゃあ、においます。

お餅の箱だと思って放置していましたが、箱の中では漬物が静かに存在感を放っていたのでした。

今回も、どうやら漬物が同梱されているようです。

送り状の内容欄に、しっかり「餅・漬物」と書かれていました。

前回の経験があるため、今回は見逃しません。

人は失敗から学ぶ生き物です。

さっそく箱を開けてみると、そこには見慣れない漬物が入っていました。

 

漬物の中に赤い渦巻き状の物体を発見

たくあんのような黄色い大根と一緒に入っていたのは、赤くて渦巻き状のヘンテコな物体。

チョロギ

なんだ、これは?

今まで見たことのない形をしています。

巻き貝のようにも見えますが、どことなく幼虫っぽくもある。

食べ物であることは理解しているものの、初対面のインパクトが強すぎます。

「これ、本当に食べていいやつ?」

餅を送ってくれた親戚へお礼の電話をかけ、この謎の漬物について聞いてみました。

すると、これは「チョロギ」だか「チュロギ」だかという食べ物なのだとか。

どちらなのか、親戚の説明を聞いても今ひとつはっきりしません。

親戚から届く野菜は時々かなり謎

この親戚は、自家栽培した野菜もよく送ってくれます。

新鮮な野菜をもらえるのはありがたいのですが、ときどき正体不明の野菜が紛れ込んでいることがあります。

以前、青唐辛子と巨大なししとうを合体させたような、細長い野菜をもらったことがありました。

親戚は、その野菜を「細ピーマン」と呼んでいました。

そんな名前の野菜、本当にあるのでしょうか。

話を聞くと、

「いつの間にか畑に生えていたから、育てて収穫した」

とのこと。

いつの間にか生えていた野菜を、そのまま育てて人に送る。

なんとも豪快です(笑)

そのため、今回の「チョロギ」という名前についても、最初は少し疑っていました。

また親戚が独自に名付けた野菜なのではないか。

本当にそんな食べ物が存在するのか。

気になったので、調べてみることにしました。

 

チョロギとは何?赤い部分は植物の塊茎

調べてみると、チョロギは実在する食べ物でした。

親戚の創作野菜ではありません。

疑って申し訳ない。

チョロギは、中国を原産とするシソ科の多年草です。

食用にするのは、土の中にできる白い巻き貝のような部分。

よく「根」と表現されることもありますが、正確には地下茎の先端が膨らんだ塊茎(かいけい)と呼ばれる部分です。

つまり、ジャガイモと同じように、地下で肥大した茎の一部を食べていることになります。

普段食べている赤いチョロギは、最初から赤いわけではありません。

収穫したばかりのチョロギは白く、梅酢やシソ酢などに漬けることで、鮮やかな赤色になります。

赤い色と独特の形によって、料理の中でもかなり目立つ存在です。

チョロギは「長老喜」とも書く縁起物

チョロギには、さまざまな漢字が当てられています。

代表的な表記には、

「丁呂木」

「長老木」

「長老喜」

「千代呂木」

などがあります。

なかでも「長老喜」「千代呂木」は、長寿を連想させる縁起のよい表記です。

そのため、チョロギはお正月のおせち料理にも使われています。

特に黒豆と一緒に盛り付けられることが多く、

「まめに働き、健康で長生きする」

という願いが込められているといわれています。

私は今回初めて存在を知りましたが、おせち料理ではおなじみの食材だったのですね。

今まで黒豆の横に赤い物体が置かれていても、完全に見逃していた可能性があります。

チョロギは江戸時代に日本へ伝わった

チョロギは中国原産の植物で、日本には江戸時代に伝わったとされています。

現在は秋田県など、東北地方をはじめとする一部の地域で栽培されています。

収穫時期は、一般的に秋から冬にかけて。

地中から掘り出したチョロギは土が入り込みやすい複雑な形をしているため、きれいに洗う作業にも手間がかかるそうです。

あの渦巻きの隙間を1つずつ洗うと考えると、確かに大変そうですね。

食べる側はポリポリと数秒で食べてしまいますが、作る側には相当な苦労がありそうです。

チョロギの食べ方は梅酢漬けだけではない

日本でよく見かけるのは、赤く染まった梅酢漬けやシソ酢漬けです。

しかし、チョロギにはほかにもさまざまな食べ方があります。

塩漬けやみそ漬け、粕漬けにしたり、茹でたり、天ぷらや吸い物に使ったりすることもあるそうです。

生や漬物ではカリカリ、ポリポリとした歯ごたえ。

加熱すると、ユリ根やイモ類に近いホクホクとした食感に変わります。

見た目からは想像しにくいですが、意外と幅広い料理に使える食材なのですね。

チョロギの栄養や健康効果は?

チョロギについて調べると、オリゴ糖や食物繊維などを含むという情報や、健康への働きを研究した報告が見つかることがあります。

一般に、一部のオリゴ糖や食物繊維は腸内細菌の栄養源となり、腸内環境を整える働きが期待される成分です。

ただし、チョロギを食べれば特定の病気を予防できる、あるいは治療できると証明されているわけではありません。

過去には、チョロギ由来の成分と脳機能などに関する動物実験の情報も紹介されていました。

しかし、動物や細胞を使った研究結果を、そのまま人間への効果として受け取ることはできません。

チョロギは薬ではなく、あくまでも食材です。

健康効果を過度に期待するのではなく、独特の食感や季節感を楽しむ漬物として味わうのがよいでしょう。

また、市販の漬物は商品によって塩分や糖分が異なります。

おいしいからと一気に食べすぎず、ほかの食事とのバランスを考えて楽しみたいところです。

赤いチョロギを実際に食べてみた

それでは、親戚から送られてきたチョロギを食べてみます。

チョロギ

近くで眺めると、やはり少し虫っぽい形です。

ただ、ずっと見ていると、巻き貝や小さな勾玉のようにも見えてきます。

不気味というより、だんだん可愛らしく思えてきました。

慣れとは不思議なものです。

最初は、

「これを口に入れるのか……」

と警戒していたのに、数分後には形を観察して楽しんでいます。

意を決して、ひと口。

カリッ、ポリポリ……。

思っていたよりも、かなり心地よい食感です。

「根っこのようなもの」と聞いていたので、硬かったり、土っぽい香りがしたり、独特の苦味があったりするのかと思っていました。

しかし、実際には硬すぎることもなく、泥っぽさや強い苦味もありません。

味にも目立ったクセがなく、漬物として非常に食べやすい。

梅酢のほどよい酸味と塩気があり、ご飯のお供はもちろん、箸休めにも良さそうです。

何より、ポリポリとした歯ごたえが楽しい。

1つだけ味見するつもりが、つい次へ手が伸びてしまいます。

見た目は謎。

名前も謎。

しかし、食べてみると普通においしい。

むしろ、食感についてはかなり好みでした。

チョロギは見た目ほどクセのない食べ物だった

今回、親戚から送られてきたことで初めて知ったチョロギ。

赤い渦巻き状の見た目に驚き、

「食べても大丈夫なのか?」

と警戒してしまいましたが、実際には日本で昔から親しまれてきた縁起物でした。

チョロギについて、今回分かったことをまとめると次のとおりです。

・中国原産のシソ科の植物
・食べる部分は地下茎の先にできる塊茎
・収穫したばかりの状態では白い
・梅酢やシソ酢に漬けることで赤くなる
・「長老喜」などの漢字を当てる縁起物
・おせち料理では黒豆に添えられることが多い
・カリカリ、ポリポリとした食感でクセが少ない

知らない食べ物は、見た目だけで判断してはいけませんね。

最初は少し怪しんでいましたが、食べ終わるころには、

「もう少し入っていてもよかったな」

と思うほど気に入りました。

おせち料理や漬物売り場で赤い渦巻き状の食べ物を見つけたら、それはおそらくチョロギです。

見た目にひるまず、ぜひ一度食べてみてください。

ポリポリとした独特の食感に、意外とハマってしまうかもしれません。

なお、以下の商品リンクと価格表示は、この記事を最初に掲載した2019年1月時点のものです。

現在は商品内容、販売価格、送料、販売状況などが変更されている可能性がありますので、リンク先で最新情報をご確認ください。

 

2 件のコメント

  • チョロギって、見たことも聞いたことも無いです、何処かで見かけたら買って見たいと思います😄!根っこ部分だからゴボウ見たいな感じにも~

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