台湾旅行で夜市へ行くなら、一度は名前を聞くであろう「士林夜市」。
台北を代表する夜市であり、台湾最大級の規模を誇る観光スポットです。
夜になると、道路沿いや路地にグルメ屋台、衣料品店、雑貨店、ゲームの露店などがずらりと並びます。
台湾夜市を語るなら、士林夜市は避けて通れません。
ということで、今回は士林夜市を歩きながら、気になっていた台湾グルメを食べてみました。
※この記事は訪問当時の体験を基に、2026年の営業時間、アクセス、地下美食区などの最新情報を追記しています。屋台の場所、価格、メニュー、営業日は変更されることがあるため、現地で最新情報をご確認ください。
士林夜市の場所とアクセス
士林夜市は、台湾・台北市士林区にあります。
最寄り駅は台北MRT淡水信義線の剣潭駅です。
「士林夜市」という名前なので士林駅で降りたくなりますが、メインエリアへ行くなら剣潭駅から向かうほうが分かりやすく便利です。
剣潭駅の1番出口から夜市の入口までは、徒歩約5分。
駅を出ると同じ方向へ歩いていく人が多いため、流れに乗っていけば比較的簡単に到着できます。
士林夜市の営業時間【2026年】
台北市公式観光サイトでは、士林夜市の営業時間の目安を毎日16:00~24:00と案内しています。
ただし、士林夜市は1つの施設ではなく、多数の路面店や屋台で構成された巨大な商業エリアです。
そのため、すべての店舗が16:00に開き、24:00に一斉閉店するわけではありません。
夕方から徐々に屋台が増え始め、夜が深くなるにつれてにぎわいが増していきます。
18:00~21:00頃は特に混雑しやすいため、人混みを少しでも避けたい場合は17:00頃に訪れるのがおすすめです。
特定の店を目的に訪れる場合は、定休日や営業時間を事前に確認しておきましょう。
士林夜市は想像を超える広さ
私は士林夜市を2度訪れました。
感想を一言で表すなら、「とにかく広い」。
事前に大きな夜市だとは聞いていましたが、実際に歩いてみると、想像をはるかに超えていました。
大きな通りだけでなく、細い路地や建物の中にも店が並んでいます。
地図を見ずに気になる店を追いかけていると、すぐに自分がどこにいるのか分からなくなります。
もはや夜市というより、街全体が巨大な縁日のようです。
2度訪れても、歩けたのは士林夜市のほんの一部でした。
士林夜市で食べたかった2つの名物
全部を回ることはできませんでしたが、どうしても食べてみたかったグルメが2つありました。
1つ目は、顔より大きいといわれる巨大フライドチキン「豪大大鶏排」。
2つ目は、名前がとても不吉な台湾グルメ「官財板」です。
顔面サイズのチキンと、棺桶という意味を持つパン料理。
字面だけを見ると、ずいぶん物騒な食べ歩きになりそうです。
熱気あふれる士林夜市を散策
士林夜市へ到着すると、通りは大勢の人でにぎわっていました。
屋台から立ち上る湯気、料理を作る音、店員さんの呼び込み。
周囲にはさまざまな香りが漂い、歩いているだけで台湾の夜市らしい熱気を感じられます。
まずは、気になる店を探しながらブラブラと散策してみましょう。
食品の屋台だけでなく、衣料品、アクセサリー、雑貨、ゲームなど、店の種類は実にさまざま。
食べ歩きが目的だったはずなのに、横を見るたびに別のものが気になります。
目的地へ一直線に向かうのが難しい。
それも夜市の楽しさでしょう。
この強烈なにおいは臭豆腐
歩いていると、鼻にツンとくる独特なにおいが漂ってきました。
ん!?このにおいは……
やはり「臭豆腐」です。
臭豆腐も、台湾夜市ではおなじみの名物グルメ。
発酵させた豆腐を揚げたり、煮込んだり、蒸したりして食べる料理です。
夜市では、油で揚げた臭豆腐をよく見かけます。
それにしても「臭豆腐」とは、実に正直な名前です。
「香り豊かな豆腐」などと遠回しに表現せず、最初から臭いと宣言しています。
臭豆腐は納豆とも違う独特のにおい
臭豆腐のにおいは、納豆とはまた違います。
酸味を含んだ発酵臭が鼻へ強く入り、慣れていない人にはかなり強烈です。
士林夜市の蒸し暑さと人混みの中でこの香りに遭遇すると、気分が悪くなってしまう人もいるでしょう。
台湾では人気のある料理ですが、においの段階で食べる勇気を失う旅行者も少なくありません。
ただし、実際に口へ入れると、香りから想像するほど強烈な味ではないともいわれています。
挑戦する場合は、まず揚げた臭豆腐から試すと食べやすいでしょう。
夜市らしいエビ釣りの屋台
さらに歩いていくと、エビ釣りの屋台がありました。
エビを釣るといっても、魚釣りのようにエサへ食いつくのを待つわけではありません。
細い針をエビの尻尾付近へ引っ掛けて持ち上げます。
簡単そうに見えますが、道具が繊細なので意外と集中力が必要です。
訪問当時は、釣り上げたエビをその場で焼いて食べることができました。
自分で釣ったエビをすぐに焼いて食べる。
食事とゲームが一体になった、いかにも夜市らしい屋台ですね。
なお、夜市のゲーム屋台や提供内容は変わることがあります。
顔面サイズのフライドチキン「豪大大鶏排」
それでは、最初のお目当てである巨大なフライドチキンを探します。
その大きさは、なんと顔面サイズ。
食べ物の大きさを顔と比較する機会は、日常生活ではなかなかありません。
しかし、士林夜市では顔が正式な物差しになります。
しばらく歩くと、水色の看板を掲げた店を発見しました。
こちらが、士林夜市の有名店「豪大大鶏排(ハオダーダージーパイ)」です。
豪大大鶏排の場所
元記事で訪れたのは、基河路沿いにある豪大大鶏排の店舗です。
【豪大大鶏排 士林二店】台湾台北市士林区基河路101號
剣潭駅1番出口から徒歩約5分。
明るい水色と白の看板が目立つため、比較的見つけやすい店です。
さらに、店の前には行列ができていることが多いため、看板と人だかりを目印にするとよいでしょう。
店舗名や店舗番号、所在地の表記は、訪問当時から変更されている可能性があります。
豪大大鶏排の価格【2026年】
訪問当時は日本円で150円前後だった記憶がありますが、現在はその価格ではありません。
最近の現地情報では、豪大大鶏排は1枚95台湾元と案内されています。
為替によって日本円換算額は変わりますが、訪問当時より値上がりしています。
台湾でも食材費や人件費が上がっているため、昔の口コミに掲載された価格をそのまま参考にしないほうがよいでしょう。
今後さらに変更される可能性があるため、注文前に店頭表示をご確認ください。
巨大フライドチキンを購入
列に並び、いよいよ巨大なフライドチキンを購入しました。
写真では遠近法の影響で大きさが伝わりにくいかもしれません。
実物は、私の手よりも明らかに大きいサイズです。
確かに顔を隠せそうなほど巨大。
「フライドチキンを1個ください」と注文して、これが出てくるとは思いません。
日本のコンビニで売られているチキンを想像していると、サイズ感が完全にバグります。
豪大大鶏排は辛い味と辛くない味の2種類
豪大大鶏排では、辛い味と辛くない味を選べます。
辛いものが苦手でなければ、個人的には辛いほうがおすすめです。
揚げた鶏肉の香ばしさにスパイスの刺激が加わり、最後まで飽きずに食べやすくなります。
ただし、台湾の「辛い」は店や人によって基準が異なります。
辛さに弱い人は、無理をせず辛くない味を選びましょう。
豪大大鶏排は1人で完食できる?
見た目はキングサイズですが、薄く広げた鶏肉を揚げているため、厚みはそれほどありません。
大人の男性なら、空腹時であれば1人で完食できると思います。
ただし、士林夜市にはほかにも魅力的な食べ物がたくさんあります。
このあとも食べ歩きを続けるなら、2人で分けるのもよいでしょう。
最初に巨大チキンで満腹になり、ほかの料理が何も入らなくなったら、夜市としては少々もったいない。
行列でも比較的回転が速い
豪大大鶏排は人気店なので、店頭には行列ができることがあります。
しかし、店員さんが次々と商品を揚げ、手際よく渡していくため、見た目ほど待たないこともあります。
訪問時は数分ほど並んで購入できました。
混雑状況は曜日や時間帯によって変わります。
18:00~21:00頃のピークタイムは、時間に余裕を持って訪れましょう。
次のお目当て「官財板」を探す
巨大な豪大大鶏排を味わったあとは、次のお目当てへ向かいます。
今度は、「官財板」という食べ物です。
日本ではほとんど見かけない名前なので、どのような料理なのか想像しにくいでしょう。
官財板を求めて、さらに士林夜市を歩きます。
通りには衣料品や雑貨が並び、人の流れも途切れません。
その雰囲気は、どこか上野のアメ横に似ています。
活気のある商店街を歩いているような感覚ですが、聞こえてくる言葉や漂う香りは完全に台湾。
似ているようで、やはり違います。
士林市場の地下美食区へ
建物の地下にある、飲食店が集まったエリアへやってきました。
訪問当時の地下エリアには、多数の飲食店が所狭しと並んでいました。
調理の音や店員さんの声が響き、地上とはまた違った熱気があります。
なお、士林市場地下の美食区は長期改修が行われ、2025年4月にリニューアルオープンしました。
空調や共用スペースなどが整備され、訪問当時とは内装や店舗配置が大きく変わっています。
この記事の写真は、改装前の地下美食区の様子です。
小腹が空いて魯肉飯を注文
官財板を探している途中ですが、小腹が空いてきました。
豪大大鶏排を食べたあとに「小腹が空いた」と言うのも少し妙ですが、夜市では胃袋の判断基準が緩くなります。
そこで、台湾の定番グルメである魯肉飯を注文しました。
魯肉飯は、細かく切った豚肉を甘辛いタレで煮込み、ご飯へ載せた料理です。
店によって脂の量、味付け、香辛料の強さが異なります。
こちらの魯肉飯も、タレがご飯へ染み込み、箸が止まりません。
魯肉飯はやっぱりおいしい。
小さめの器で提供されることが多く、食べ歩きの途中にも向いています。
まだまだ続く士林夜市の食べ歩き
魯肉飯を食べても、散策は終わりません。
店頭に並ぶ料理を見るたびに、つい足が止まります。
知らない料理が並んでいても、写真や実物を指差せば注文できることがあります。
言葉が通じなくても、気になるものへ挑戦しやすいのが夜市の魅力です。
台湾グルメ「鴨血」の煮込み
こちらは、鴨血を使った煮込み料理です。
鴨血とは、アヒルの血を固めた台湾や中国で一般的な食材です。
日本ではほとんど見かけないため、初めて見ると少し勇気が必要かもしれません。
しかし、実際に食べてみると、生臭さはありませんでした。
食感は滑らかで、少し弾力があります。
鴨血そのものの味は強くなく、一緒に煮込んだスープの味を吸っています。
見た目の印象だけで避けるのは、少しもったいない料理です。
ニンニクが香る空芯菜炒め
こちらは、台湾料理の定番である空芯菜炒め。
空芯菜は、茎の中心が空洞になっていることから、その名が付いた野菜です。
太めの茎はシャキシャキとしており、葉の部分は柔らかい。
程よく効いたニンニクの香りが食欲を刺激します。
自宅で調理すると火加減が難しく、べちゃっとしてしまうことがあります。
しかし、店で食べる空芯菜は強い火力で手早く炒められ、食感がしっかり残っています。
肉料理が続いたときの箸休めにもぴったりです。
不吉な名前の台湾グルメ「官財板」
ようやく、2つ目のお目当ての店を見つけました。
ここで食べるのは、「官財板」という料理です。
厚切りの食パンを油で揚げ、中をくり抜き、熱々のシチューを入れています。
食パンとシチューの組み合わせなので、見た目だけなら台湾料理というより洋食に近い印象です。
しかし、台湾南部の台南で生まれたとされる、ご当地グルメの1つです。
官財板はシチューの種類が豊富
店頭には、さまざまな種類のシチューが並んでいました。
肉を使ったもの、野菜を使ったもの、海鮮を使ったものなど、どれもおいしそうです。
事前に調べたときから気になっていた料理なので、選ぶ段階でも迷います。
今回は、海鮮のシチューを選びました。
注文を受けると、厚切りのパンを油でこんがりと揚げていきます。
その中へ熱々のシチューをたっぷり入れて完成です。
官財板はなぜ「棺桶」という名前なのか
この料理の名前は、官財板。
現地では「グァンツァイバン」に近い発音です。
日本語の漢字読みでは「カンザイバン」と読めそうなので、発音もどことなく似ています。
そして「官財板」は、棺桶を表す「棺材板」と同じ発音になる言葉です。
揚げた四角いパンにフタをした姿が棺桶に見えるため、この名前で呼ばれるようになったとされています。
食べ物へ棺桶という名前を付けるとは、なかなか大胆です。
日本で同じ名前の料理を売り出したら、企画会議で一度止められそうですね。
とはいえ、おいしそうなので食べます(笑)
こんがり揚がった官財板
完成した官財板がこちらです。
表面は、こんがりとしたキツネ色。
かなり念入りに揚げてくれたようです。
パンの表面はカリカリで、触っただけでも香ばしさが伝わってきます。
上部を開けて、中を確認してみましょう。
パンの中には、海鮮シチューがぎっしり詰まっています。
これは海鮮味を選んで正解だったかもしれません。
カリカリのパンと濃厚シチューが合う
揚げたパンは、外側がカリッとしています。
そこへ熱々で濃厚なシチューが染み込み、外側と内側で異なる食感を楽しめます。
シチューだけなら洋食ですが、油でしっかり揚げたパンと合わせることで、夜市らしい力強い食べ物になっています。
カリカリの部分をシチューへ浸して食べると、これが実によく合います。
思っていたよりパンもシチューも量は少なめでした。
しかし、豪大大鶏排や魯肉飯などを食べたあとなので、むしろちょうどよい量です。
味は文句なし。
ほかの種類のシチューも食べてみたくなりました。
官財板の店舗は2026年もある?
元記事で官財板を食べた店舗の正式名称は記録していませんでした。
さらに、士林市場地下の美食区は長期間の改修を経て、2025年4月にリニューアルされています。
そのため、訪問当時と同じ店が同じ場所で営業しているかは確認できません。
現在も士林夜市周辺で官財板が販売されることはありますが、常に同じ屋台が出ているとは限りません。
官財板を目当てに訪れる場合は、現地の案内表示や地下美食区の店舗を確認してください。
士林夜市を楽しむためのポイント
士林夜市は非常に広いため、何も考えずに歩くと、目的の店へたどり着く前に疲れてしまいます。
食べたい料理が決まっている場合は、地図へ保存してから訪れると効率的です。
また、次の点を意識すると回りやすくなります。
・最寄り駅は士林駅ではなく剣潭駅
・混雑を避けるなら17:00頃に到着する
・18:00~21:00頃は特に混雑しやすい
・現金を少額ずつ用意しておく
・複数の料理を食べるなら1品をシェアする
・歩きやすい靴で訪れる
・ウェットティッシュを持参する
夜市では食べ歩き中に手が油っぽくなるため、ウェットティッシュがあると非常に便利です。
支払いには台湾元の現金が便利
台湾では電子決済が普及していますが、夜市の小さな屋台では現金払いが中心です。
高額紙幣だけでは、お釣りが不足する場合があります。
100台湾元札や小銭を用意しておくと、注文がスムーズです。
値段が見当たらない場合は、注文前に確認しましょう。
食べ終わったあとに「思っていた値段と違った」と慌てるより、先に聞くほうが安心です。
士林夜市は雨の日でも楽しめる?
士林夜市には屋根のあるエリアや地下美食区もありますが、屋外の通りや露店も多くあります。
雨の日は傘を差す人で通路が狭くなり、移動しにくくなることがあります。
雨予報の日は、折り畳み傘やレインコートがあると便利です。
特に混雑時は、大きな傘よりもレインコートのほうが歩きやすいかもしれません。
地下美食区なら座って食べられるため、雨の日や暑い日にも利用しやすいでしょう。
士林夜市は子供連れでも楽しめる?
士林夜市には、食べ物だけでなくゲームの屋台もあり、子供も楽しめる場所です。
ただし、夜のピークタイムは非常に混雑します。
小さな子供を連れている場合は、早めの時間帯に訪れたほうが安心です。
ベビーカーは人混みの中で動かしにくくなるため、混雑状況を見ながら利用しましょう。
また、揚げ物の油や熱いスープを扱う屋台が多いので、店頭では子供から目を離さないよう注意が必要です。
士林夜市の所要時間
有名店を数軒回るだけなら、所要時間は1時間30分~2時間ほどが目安です。
買い物やゲームも楽しみながら、地下美食区までじっくり回るなら、3時間以上あっても足りないかもしれません。
私は2度訪れましたが、それでも見られたのは一部だけでした。
「今夜ですべて攻略しよう」と考えると大変です。
最初から全部を見るのは諦め、気になった場所を楽しむくらいがちょうどよいでしょう。
まとめ|豪大大鶏排と官財板を士林夜市で実食
台北最大級の夜市として知られる「士林夜市」を歩き、気になっていた台湾グルメを食べました。
最初のお目当ては、顔より大きい巨大フライドチキン「豪大大鶏排」。
圧倒されるほど大きいものの、薄く広げた鶏肉なので、空腹であれば1人でも完食できるサイズです。
もう1つのお目当ては、棺桶を意味する名前を持つ「官財板」。
カリカリに揚げた食パンと、熱々で濃厚なシチューの組み合わせは、名前からは想像できないおいしさでした。
このほかにも、魯肉飯、鴨血、空芯菜など、台湾らしい料理を味わえました。
士林夜市は奥が深く、1度や2度訪れただけですべてを回るのは困難です。
地下美食区も2025年にリニューアルされ、訪問当時とは違った楽しみ方ができるようになっています。
次に台北を訪れたときも、また士林夜市へ行ってしまいそうです。
今度こそ攻略したい。
……と言いつつ、また食べ物に気を取られて、ほんの一部しか歩けない気もします(笑)





















チキンだけでお腹いっぱいになるのは悔しいし他にいろいろ楽しみたいのでチキンは1/3でいいです( ̄▽ ̄;)カニが気になります(^_^*)
櫂さま
はい、おっしゃる通りですね(笑
2~3人でシェアして食べるのが一番良いと思います。
カニはカリカリでおつまみに良さそうな味でした(^^