伊豆にある、昔ながらのお菓子屋さんへ行ってきました。
今回のお目当ては、名前を聞いただけでは味の想像がほとんどできない「しいたけマドレーヌ」です。
しいたけが入ったマドレーヌ。
文字にしてみても、やはり少々冗談のように見えます。
しいたけは煮物や鍋、炊き込みご飯などで活躍する食材。
一方のマドレーヌは、バターと卵の香りを楽しむ洋菓子です。
普段なら同じ皿の上で出会うことすらなさそうな2者が、なぜか1つのお菓子になっています。
本当にしいたけが入っているのでしょうか。
入っているとして、細かく刻んで生地へ混ぜてあるのでしょうか。
そもそも、なぜ伊豆の数ある名産品の中から、しいたけを選んだのでしょう。
そして、マドレーヌは洋菓子のはず。
和菓子屋さんで売っていてもよいのでしょうか。
疑問が次々と湧いてきます。
謎に包まれた「しいたけマドレーヌ」を実際に購入して食べてみたので、その味や食感を詳しくご紹介します。
しいたけマドレーヌを作る「三芳屋製菓」へ
しいたけマドレーヌを製造・販売しているのは、静岡県伊豆市青羽根にある「三芳屋製菓」です。
創業は1950年。
和菓子だけの専門店ではなく、昔ながらの和菓子と洋菓子の両方を作り続けている、地域のお菓子屋さんです。
つまり、マドレーヌを売っていても何の問題もありません。
問題があるとすれば、その中にしいたけを丸ごと入れた大胆さのほうです。
こちらですね。
到着しました。
【三芳屋製菓】静岡県伊豆市青羽根141
三芳屋製菓の店舗情報【2026年】
店名:三芳屋製菓
住所:静岡県伊豆市青羽根141
電話番号:0558-87-0043
営業時間:8:00~18:00
定休日:営業日の案内が媒体によって異なるため要確認
駐車場:5台
支払い方法:現金のみ
【営業日に注意】
伊豆市観光情報サイトでは「不定休」と案内されていますが、2026年1月更新の地域事業者情報では、金・土・日曜日に営業し、月~木曜日は定休日と掲載されています。
遠方からしいたけマドレーヌを目当てに訪れる場合は、事前に電話で営業日と在庫を確認しておくと安心です。
せっかく伊豆まで行ったのに、しいたけどころか店のシャッターと対面することになりかねません。
公共交通機関と車でのアクセス
公共交通機関を利用する場合は、伊豆箱根鉄道の修善寺駅から東海バスへ乗り、「JA狩野支店前」で下車します。
バス停から店舗はすぐです。
車の場合は、国道136号沿いの狩野ドームが目印。
店舗には無料駐車場がありますが、台数は5台ほどです。
昔ながらの小さなお店なので、大型観光施設のような広い駐車場を想像しないほうがよいでしょう。
昔ながらの町のお菓子屋さん
それでは、お店の中へ入ってみます。
店内は、子どものころに町でよく見かけたお菓子屋さんのような雰囲気です。
最新のパティスリーのように、真っ白なショーケースへ芸術作品のようなケーキが並んでいるわけではありません。
どこか懐かしく、気軽に立ち寄れる地域密着型のお店です。
和菓子やマドレーヌ、煎餅など、和洋さまざまなお菓子を作っています。
公式の観光情報では、しいたけマドレーヌのほか、白あんと卵黄を使った「きみしぐれ」や、洋風煎餅の「狩野川の鮎煎餅」も紹介されています。
店内で「椎茸マドレーヌ」を発見
お店へ入ると、早くも目的の商品を発見しました。
椎茸マドレーヌです(笑)
看板だけの話題商品ではありません。
本当に店頭で販売されています。
しかも、一時的な企画商品ではなく、長年作り続けられている三芳屋製菓の名物です。
そういえば、天城周辺はしいたけの産地として知られています。
伊豆市では、昔から原木を使ったしいたけ栽培が盛んです。
肉厚で香りがよく、特に乾しいたけは全国の品評会でも高く評価されています。
伊豆の名物を使った商品という点では、しいたけマドレーヌにもきちんと地域性があるわけですね。
決して、冷蔵庫に余っていたしいたけを勢いで入れた商品ではありません。
なぜマドレーヌにしいたけを入れたのか
三芳屋製菓の公式サイトによると、しいたけマドレーヌ誕生のきっかけは、創業者の「伊豆の名産品を使ったお菓子を作れないか」という思いでした。
伊豆には、わさび、みかん、金目鯛、伊勢海老など、さまざまな名産品があります。
その中から選ばれたのが、品質のよい伊豆産しいたけです。
当初は、しいたけを甘納豆のようなお菓子にすることを目指して、さまざまな試作品を作ったそうです。
しかし、なかなか思うような商品になりませんでした。
その後、すでに製造していた昔ながらのマドレーヌと組み合わせてみたところ、意外にも相性がよかったとのこと。
そこで、マドレーヌへ合うようにしいたけの味付けや煮方を研究し、現在の形へたどり着きました。
最初から「マドレーヌにしいたけを入れよう!」という一直線の発想ではなく、長い試行錯誤の末に生まれた商品なのですね。
普通なら、試作段階で一度くらい誰かが止めそうですが、止めなかった結果、伊豆にしかない名物が完成しました。
伊豆産しいたけを丸ごと1個使用
しいたけマドレーヌに使われているのは、細かく刻んだしいたけ粉末ではありません。
特別な方法で味付けされた伊豆産しいたけが、丸ごと1個入っています。
乾しいたけを戻して煮込み、醤油や砂糖などで甘く味付け。
マドレーヌの生地へ合うよう、グラッセ風に仕上げられています。
普通に煮るだけでは、焼き上げたときにしいたけが硬くなってしまうため、柔らかな食感を残せるよう製法が工夫されています。
公式サイトでは、商品化当初から継ぎ足してきた秘伝の煮汁を使っているとも紹介されています。
マドレーヌの中へ入れるしいたけに、まさか秘伝の煮汁まで登場するとは思いませんでした。
見た目は珍商品ですが、作り方はかなり本気です。
しいたけマドレーヌの価格と購入方法
三芳屋製菓の公式サイトでは、しいたけマドレーヌは個包装のばら売りと、複数個入りの商品が案内されています。
2026年7月時点で公式サイトに掲載されている価格は、次のとおりです。
・1個:97円
・10個入り:970円
1個の大きさは、約6cm×3cm。
未開封での消費期限は、製造日から1カ月と案内されています。
※公式サイトの価格表示が最新の店頭価格と異なる可能性があります。現在の価格、箱入り商品の個数、在庫状況は購入時にご確認ください。
製造元の店舗では、希望する個数で販売してもらえるとのこと。
お土産として配りたいときにも便利ですね。
公式サイトでは電話による着払い発送も案内されていますが、2026年の地域情報では店頭販売のみとの表記もあります。
発送を希望する場合は、三芳屋製菓へ直接電話で確認してください。
しいたけマドレーヌを自宅で実食
目的のしいたけマドレーヌを購入し、自宅へ持ち帰りました。
袋に入った状態では、普通のマドレーヌに見えます。
色も形も、ごく一般的な焼き菓子です。
パッケージを見ずに出されたら、この中にしいたけが潜んでいるとは思わないでしょう。
マドレーヌ側は平静を装っていますが、中では椎茸が丸ごと待機しています。
ひと口食べると煮しいたけの弾力
それでは、ひと口かじってみます。
なるほど。
マドレーヌの柔らかな生地の中に、煮しいたけ特有の弾力があります。
ふんわりとした焼き菓子を食べている途中で、突然ぷりっとした食感が現れるので面白いですね。
マドレーヌとしいたけを別々に食べた経験は何度もあります。
しかし、両方を同時に噛む経験は、人生でそれほど多くありません。
味は甘い?しいたけの香りは強い?
マドレーヌの生地は甘く、バターや卵を感じる昔ながらの味です。
中のしいたけも、醤油と砂糖などで甘く味付けされています。
そのため、食べた瞬間に強烈なしいたけの風味が広がるわけではありません。
私が食べた印象では、マドレーヌの甘さが前に出ており、しいたけ自体の味は思っていたほど強く感じませんでした。
甘い生地の中に、少し弾力のある具材が入っているという印象です。
最初はかなり奇妙な味を覚悟していましたが、意外にも大きな違和感なく食べられました。
しいたけの存在を知らずに食べた場合は、さすがに途中の食感で何かがおかしいと気づくでしょう。
ただし、その場で正体を当てられるかどうかは分かりません。
しいたけが苦手でも食べられる?
私が食べたものは、しいたけ特有の香りや味が極端に強い商品ではありませんでした。
そのため、しいたけの風味が少し苦手という程度なら、意外と食べられる可能性はあります。
一方、しいたけの弾力や見た目そのものが苦手な方には、少々厳しいかもしれません。
何しろ、中には細切れではなく丸ごとのしいたけが入っています。
「しいたけ嫌いでも絶対大丈夫」とまでは言えません。
むしろ、何も知らせずに食べさせると、友情や家族関係に小さなヒビが入る可能性があります。
珍しいお土産として渡す場合も、先に中身を説明しておくのが親切でしょう。
中のしいたけを取り出してみた
しいたけがどのくらい入っているのか気になったので、生地の中から取り出してみました。
思っていた以上に大胆な大きさです。
マドレーヌの風味付けとして、ほんの少し混ぜてあるのではありません。
本当に、しいたけが丸ごと入っています。
かじる前にきれいに取り出していたら、ほぼ完全な原形を保っていたでしょう。
商品名に偽りなし。
しいたけマドレーヌというより、マドレーヌに包まれたしいたけです(笑)
冷蔵した場合は少し温める方法も
開封後は冷蔵庫で保管し、早めに食べるよう案内されています。
ただし、冷蔵庫へ入れるとマドレーヌの生地が少し硬くなり、バターの風味も感じにくくなることがあります。
冷えた場合は、電子レンジでほんの数秒だけ温めると、生地が柔らかくなりやすいでしょう。
温めすぎると中のしいたけまで非常に熱くなる可能性があるため、少しずつ様子を見てください。
普通のマドレーヌなら「中心まで熱い」とは考えませんが、こちらには水分を含んだ煮しいたけがいます。
油断すると、内部から予想外の熱攻撃を受けます。
しいたけマドレーヌ以外のお菓子もある
三芳屋製菓は、しいたけだけにすべてを賭けているお店ではありません。
店頭では、和菓子や洋菓子、煎餅など、さまざまな商品を販売しています。
伊豆市観光情報サイトでは、主に次の商品が紹介されています。
・きみしぐれ
・狩野川の鮎煎餅
・昔ながらのマドレーヌ
・伊豆の特産品を使った季節のお菓子
公式サイトによると、わさびを使ったシュークリームなどを作ることもあるそうです。
ただし、季節や天候、製造状況によって店頭にない場合があります。
しいたけマドレーヌで驚いたあとに、わさびシュークリームまで現れたら、普通のマドレーヌが少し寂しそうに見えてきます。
しいたけマドレーヌがおすすめな人
しいたけマドレーヌは、次のような方におすすめです。
・伊豆らしい珍しいお土産を探している方
・普通の温泉まんじゅうでは物足りない方
・しいたけや甘辛い煮物が好きな方
・話題になる変わったお菓子を渡したい方
・和菓子と洋菓子の意外な組み合わせを試したい方
見た目の面白さだけでなく、マドレーヌと甘く煮たしいたけの組み合わせを、きちんと味わえる商品です。
職場などで配れば、休憩時間の話題になることは間違いないでしょう。
ただし、配るときに「普通のマドレーヌです」とだけ言うのはおすすめしません。
まとめ|冗談のようだが意外とおいしい伊豆名物
伊豆市の三芳屋製菓で購入した「しいたけマドレーヌ」。
名前だけを聞くと、ウケを狙って作られた珍商品に思えます。
しかし実際には、伊豆の名産品を生かしたお菓子を作りたいという思いから、試行錯誤を重ねて完成した商品でした。
昔ながらの甘いマドレーヌ生地に、伊豆産のしいたけが丸ごと1個。
しいたけはマドレーヌに合うよう甘く煮込まれており、想像していたほど強い違和感はありません。
ふんわりした生地の中に現れる、煮しいたけの弾力も面白いポイントです。
中身を取り出してみると、予想以上に立派なしいたけが入っていました。
話題性だけの商品ではなく、ウケ狙いで買った割には、かなりおいしく食べられました。
伊豆で定番とは少し違うお土産を探している方は、三芳屋製菓へ立ち寄ってみてはいかがでしょうか。
営業日の案内が媒体によって異なるため、訪問前の電話確認をおすすめします。
お店が開いていれば、マドレーヌの中で静かに待っている丸ごとのしいたけに出会えます。
以上、洋菓子界へ堂々と転職した伊豆産しいたけのご報告でした(笑)














凄く変わっていて、しかも斬新!想定外(笑)
一度食べてみたい気分です😄!
坂田様
凄く珍しいけど、意外と美味しかったです(笑