【2026年版】渋温泉・歴史の宿 金具屋 宿泊記|文化財の館内・客室・温泉・食事を徹底レビュー

長野県の渋温泉にある、歴史の宿金具屋(かなぐや)

昭和初期の面影を色濃く残す木造建築と、源泉かけ流しの温泉を楽しめる老舗温泉旅館です。

温泉好きはもちろん、レトロ建築や歴史的建造物が好きな方なら、一度はその名前を聞いたことがあるのではないでしょうか。

宿屋なのに「金具屋」

初めて名前を聞いたときは、「温泉旅館というより金物屋さんでは?」と思ってしまいますよね。

金具屋という屋号は、宿の前身が鍛冶屋であり、金具を作る職人の家系だったことに由来しています。

その後、敷地内から温泉が湧き出したことをきっかけに、温泉宿として歩み始めたそうです。

現在の金具屋を代表するのが、昭和初期に建てられた木造4階建ての「斉月楼」。

外観は、現代的なホテルや温泉旅館とはまったく異なる、重厚で華やかな佇まいです。

一歩館内へ入れば、まるで令和から昭和初期へタイムスリップしたような感覚。

場所によっては、明治や大正時代まで戻ってしまったように感じるほど、独特の空気が流れています。

金具屋を構成する建物の一つ「斉月楼」と、昔の姿を色濃く残す「金具屋大広間」は、2003年に国の登録有形文化財となりました。

単に古い建物が保存されているだけではありません。

歴史的価値のある建物が、今も現役の温泉旅館として使われ、実際に宿泊できるという点も金具屋の大きな魅力です。

文化財の館内を歩き、個性豊かな客室で過ごし、館内に湧く温泉に浸かる。

建物そのものが旅の目的になる、全国的にも珍しい温泉宿といえるでしょう。

国内の旅行者だけでなく、海外からの観光客にも人気があります。

そして、金具屋の名前が広く知られるようになった理由の一つが、映画「千と千尋の神隠し」に登場する湯屋のモデルではないかと噂されていること。

夜になると、明かりがともった木造建築が暗闇の中に浮かび上がり、映画の世界を思わせる幻想的な景色になります。

ただし、宮崎駿監督やスタジオジブリが、金具屋を公式なモデルとして発表した事実はありません。

あくまでも、外観や雰囲気が作品に登場する湯屋を連想させることから、ファンの間でモデル候補の一つとして語られている場所です。

このあたりについては、記事後半で夜の金具屋の写真と一緒に詳しくご紹介します。

私にとっても金具屋は、いつか絶対に泊まってみたいと思っていた憧れの温泉宿でした。

そして今回、ようやく念願が叶い、実際に宿泊することができました。

ということで、2026年版の宿泊記として、歴史の宿「金具屋」の魅力を写真たっぷりでお伝えします。

国の登録有形文化財となっている館内、個性的な客室、泉質の異なる温泉、夕食と朝食、夜のライトアップまで、実際に泊まって感じた魅力や注意点を詳しくご紹介します。

尚、写真撮影にはスマホとちょっといいデジカメを使用しました。

オレンジ色っぽい画像がデジカメで撮ったままの写真、それ以外の画像はスマホで撮ったものを明るく加工したものです。




金具屋のある渋温泉は、長野県下高井郡山ノ内町にある歴史ある温泉街です。

石畳の通りには昔ながらの温泉旅館やお土産店、射的場などが並び、温泉街のいたるところから白い湯けむりが立ち上っています。

派手な観光施設が並ぶ温泉地ではありません。

しかし、浴衣と下駄でのんびり歩きたくなるような、昔ながらの温泉情緒がたっぷり残っています。

渋温泉名物といえば、温泉街に点在する9か所の共同浴場を巡る「九湯巡り」

そのほかにも足湯、お土産店、飲食店、射的場などがあり、コンパクトな温泉街の中に旅人を惹き付ける魅力がギュッと詰まっています。

渋温泉街に入りました。

信州渋温泉

温泉街へ足を踏み入れた瞬間から、空気が一変します。

昔ながらの木造旅館、細い路地、石畳の道。

町全体がレトロな雰囲気に包まれ、歩いているだけでも旅情を感じられます。

源泉が数多く存在する渋温泉。

昔から「地面を掘れば温泉が出る」といわれるほど、温泉資源に恵まれた場所です。

温泉街を歩いていると、道路脇や建物の間から白い湯気がモクモクと立ち上っています。

町全体が、まるごと巨大な温泉施設のようです。

信州渋温泉 源泉

ただし、源泉はかなり高温です。

湯気が出ている場所や温泉設備には、むやみに触れないよう注意しましょう。

それでは、渋温泉「歴史の宿 金具屋」の魅力を全力でお伝えします!

金具屋の建物は近代的な温泉宿とは一線を画す佇まい

金具屋さんに到着しました。

何度も写真で見てきた建物ですが、実物を目の前にすると存在感がまるで違います。

木造建築が上へ上へと重なる独特の外観。

窓の形や欄干、細かな装飾まで、どこを見ても現代の旅館ではなかなか出会えない造りです。

まだ玄関へ入ってもいないのに、すでにテンションは最高潮。

「本当にここへ泊まれるのか……」

そう思うと、ワクワクが止まりません。

信州金具屋の看板

所在地は、長野県下高井郡山ノ内町平穏2202。

上信越自動車道の信州中野ICから、国道292号を志賀高原方面へ約20分です。

【渋温泉 金具屋】長野県下高井郡山ノ内町平穏2202

・上信越自動車道信州中野ICから約20分

車で金具屋へ向かう場合は、駐車場の場所に注意が必要です。

金具屋の宿泊者専用駐車場は、旅館の玄関前ではありません。

宿から約300メートル離れた川沿い、温泉寺の対岸付近にあります。

カーナビへ旅館の住所を入力すると、道幅の狭い渋温泉街や金具屋の玄関前へ案内される場合があります。

Googleマップなどで「金具屋 駐車場」と検索し、宿泊者専用駐車場へ直接向かうのがおすすめです。

渋温泉街には狭い道路や一方通行の区間があるため、大きな車で訪れる方は特に注意してください。

宿泊当日の15時以降は、専用駐車場と金具屋の玄関を結ぶ送迎車が巡回しています。

重い荷物を持って駐車場から歩かなくてもよいので安心です。

【2026年に車で訪れる方への注意】

2026年6月29日から12月上旬までは、渋温泉街の石畳張り替え工事により、関係者以外の車両は温泉街へ原則進入できません。

工事期間中は、金具屋の玄関前へ宿泊者の車で向かうこともできないため、川沿いにある宿泊者専用駐車場へ直接向かいましょう。

工事期間中も、専用駐車場と金具屋の玄関を結ぶ送迎車は運行されています。

なお、工事日程や交通規制の内容は変更される可能性があります。

宿泊直前に、金具屋公式サイトのお知らせや最新の交通情報を確認しておくと安心です。

また、冬に車で訪れる場合は、積雪や路面凍結への対策も欠かせません。

例年11月中旬から4月下旬ごろまでは、国道292号の志賀高原から草津温泉までの区間が冬季通行止めになります。

草津温泉方面から向かう予定の方は、出発前に通行可能なルートを確認しておきましょう。

それでは、憧れの金具屋さんにお邪魔します。

渋温泉金具屋のロビー
渋温泉金具屋の帳場

玄関から館内へ入ると、最初に目に入るのが昔ながらの帳場です。

近代的なホテルのフロントとはまったく異なる、歴史ある温泉旅館らしい空間。

木のカウンターや壁、照明など、どこを見ても長い年月を重ねてきた風格があります。

ここは帳場ですね。

渋温泉金具屋の帳場
渋温泉金具屋のロビー
渋温泉金具屋のロビー

帳場の近くには、宿泊者が利用できるロビーと待合所があります。

新しく整えられたホテルのような豪華さとは違いますが、柱や天井、家具、照明まで、館内全体から歴史を感じられます。

何気なく置かれている椅子やテーブルにも味があり、ただ座っているだけで昭和初期へタイムスリップしたような気分。

ロビー、それから待合所(休憩所)です。

渋温泉金具屋のロビー
渋温泉金具屋のロビー
渋温泉金具屋のロビー
渋温泉金具屋の館内図
渋温泉金具屋のロビー
渋温泉金具屋のロビー
渋温泉金具屋の前庭

館内図を見ると分かりますが、金具屋の建物はかなり複雑です。

長い年月をかけて増築と改築を繰り返してきたため、廊下や階段が入り組んでいます。

初めて歩くと、軽く迷子になりそう。

方向音痴の私なら、「軽く」では済まないかもしれません。

しかし、この迷路のような館内を歩くこと自体が、金具屋に宿泊する楽しみの一つです。

館内には無料Wi-Fiがあります。

渋温泉金具屋のwi-fi

ただし、無料Wi-Fiを利用できる場所や通信状況は、館内の位置によって異なります。

私が宿泊した当時は、基本的にロビー付近でしか安定して利用できませんでした。

宿泊した305号室の「杏林」には、Wi-Fiの電波が届きませんでした。

2026年現在も、客室を含む館内すべての場所で安定して接続できるとは限りません。

仕事や動画視聴などで確実なインターネット環境が必要な方は、予約前に宿へ確認しておくと安心です。

とはいえ、せっかく文化財の温泉宿へ泊まるのです。

スマートフォンを少し休ませて、建物と温泉をじっくり楽しむのも悪くありません。

では、館内を散策してみます。

歴史の宿金具屋の館内
歴史の宿金具屋の館内
歴史の宿金具屋の館内
歴史の宿金具屋の館内
歴史の宿金具屋の館内
歴史の宿金具屋の館内
歴史の宿金具屋の館内
歴史の宿金具屋の館内
歴史の宿金具屋の館内
歴史の宿金具屋の館内
歴史の宿金具屋の館内
歴史の宿金具屋の館内
歴史の宿金具屋の館内
歴史の宿金具屋の館内
歴史の宿金具屋の館内
歴史の宿金具屋の館内
歴史の宿金具屋の館内

館内には、同じような造りの場所がほとんどありません。

階段を上ったと思ったら短い廊下が現れ、角を曲がるとまた別の階段。

天井の高さや壁の色、窓、照明、床材まで、歩くたびに表情が変わります。

旅館の中を歩いているだけなのに、古い町並みを散策しているような感覚です。

増築と改築を繰り返してきたため、館内には段差や階段が多くあります。

エレベーターもありますが、客室や浴場によっては階段での移動が必要になる場合があります。

足腰に不安がある方や、小さな子どもを連れて宿泊する方は、予約時に客室の場所や移動経路を確認しておくと安心です。

効率や便利さだけを考えれば、決して近代的な旅館とはいえません。

しかし、この複雑な造りと少し不便なところまで含めて、金具屋でしか味わえない魅力になっています。

廊下を歩いているだけでも、つい立ち止まって写真を撮りたくなる場所ばかり。

なかなか客室へたどり着けません。

金具屋の六代目が実際に住んでいた部屋「杏林」

金具屋の客室は、一室ごとに間取りや装飾、雰囲気が異なります。

当時の職人が、それぞれの部屋を個性的に仕上げたため、同じ造りの客室はほとんどありません。

建てられた時代もさまざまで、明治から昭和にかけて流行した建築様式や意匠が、館内のあちこちに色濃く残されています。

どの部屋に宿泊するかによって、金具屋での過ごし方や印象も大きく変わりそうです。

そんな金具屋の客室の中で、わたしの奥さんが特に気に入ったのが「杏林」。

運よく予約することができました。

この「杏林」は、金具屋の六代目館主が非常に気に入っていた部屋で、晩年には実際に生活していたそうです。

単なる宿泊用の客室ではなく、歴代館主の暮らしを感じられる特別な部屋。

そんな話を聞くと、部屋へ向かうだけでも少し緊張します。

杏林へは、このレトロ調のタイル敷きの階段を上って行きます。

金具屋 杏林※これは上から撮った写真。

階段のタイルや手すりを眺めているだけでも、古い建物が好きな方にはたまりません。

ただ客室へ移動しているだけなのに、館内見学ツアーをしているような気分になります。

蔵のような内装も、なんとも味があります。

金具屋 杏林

そして、こちらが今回宿泊する「杏林」。

読み方は「あんずの間」です。

金具屋 杏林
金具屋 杏林

名前からして、すでに風情がありますね。

それでは、お部屋に入ります。

金具屋 杏林
金具屋 杏林
金具屋 杏林
金具屋 杏林

杏林は、落ち着いた雰囲気の和室を中心とした客室です。

最新の高級旅館のような、ピカピカで洗練された部屋ではありません。

しかし、年季の入った柱や建具、天井、照明など、長い時間を重ねた建物だからこそ生まれる味わいがあります。

新しく造ろうとしても、この空気感を再現するのは難しいでしょう。

室内を眺めていると、六代目館主が実際にここで暮らしていたという話にも納得できます。

金具屋 杏林
金具屋 杏林 冷蔵庫
金具屋 杏林 冷蔵庫メニュー
金具屋 杏林 冷蔵庫
金具屋 杏林 電話

室内には冷蔵庫や電話なども用意されていました。

写真に写っている冷蔵庫の飲み物や料金は、私が宿泊した当時のものです。

2026年現在は、客室設備や飲み物の内容、料金が変更されている可能性があります。

最新の客室設備については、予約時またはチェックイン時に確認してください。

そして、杏林で特に印象に残ったのが、六代目館主が好んでいたというステンドグラスのあるソファー席です。

金具屋 杏林
金具屋 杏林 ステンドグラス

色鮮やかなステンドグラスと、年季の入ったソファー。

派手な装飾ではありませんが、ここだけ時間の流れがゆっくりになったような空間です。

六代目館主も、この場所に座って外の景色を眺めていたのでしょうか。

そう考えると、ただソファーに座っているだけでも感慨深いものがあります。

私もソファーに座り、窓の外を眺めてみました。

金具屋 杏林 景色
金具屋 杏林 景色

窓の外に見えるのは、渋温泉の旅館や周囲の山々。

大パノラマを売りにした展望客室とは違いますが、歴史ある温泉街の中で過ごしていることを実感できる景色です。

温泉へ入る前から、このソファーに座って一日中のんびりしていたくなりました。

さらに、杏林には客室専用のお風呂も付いています。

金具屋 杏林 部屋の温泉
金具屋 杏林 部屋の温泉

木のぬくもりを感じられる、気持ちの良い木枠のお風呂です。

大浴場や貸し切り風呂へ移動しなくても、好きなタイミングで温泉を楽しめるのはうれしいですね。

ただし、お湯の蛇口から出てくる温泉はかなり熱めでした。

すぐに入ろうとすると、「熱っ!」となる可能性があります。

水を加えれば簡単に温度を下げられますが、せっかくの温泉が薄まってしまいます。

そこで、まず熱い温泉だけで浴槽にお湯を張り、しばらく時間を置いて自然に冷ましてから入るのがおすすめです。

温度の感じ方には個人差があるため、入浴前には必ず手や足で湯加減を確認してください。

浴室にシャワーはありません。

体や髪を洗う場合は、浴槽に張ったお湯を手桶でくみ、かけ湯をしながら利用します。

最新設備がそろった客室風呂と比べれば、少し不便に感じるかもしれません。

しかし、この昔ながらの入浴方法も、歴史ある金具屋に泊まる醍醐味の一つです。

部屋に用意されていたアメニティは、浴衣、バスタオル、ハンドタオル、ボディ用スポンジ、歯ブラシセット、T字髭剃り、足袋など。

こちらも宿泊当時の内容です。

2026年現在のアメニティは、宿泊プランや客室によって変更されている可能性があります。

化粧水、乳液、クレンジングなど、普段使っているものが必要な方は持参しておくと安心です。

先ほど紹介したように、私が宿泊した当時は、杏林まで館内Wi-Fiの電波が届きませんでした。

有線接続のLANもなく、持参したポータブルWi-Fi(WiMAX2+)も電波を受信できません。

一方、NTTドコモのスマートフォン回線は利用できました。

ただし、通信環境は携帯電話会社、端末、天候、客室の位置などによって変わります。

2026年現在も、客室内で必ず安定して通信できるとは限りません。

インターネット環境を最優先にする宿ではありませんが、スマートフォンから離れて温泉と文化財建築を楽しむには、むしろ最高の環境かもしれません。

歴史の宿 金具屋の宿泊料金・空室を比較

文化財の客室や温泉を楽しみたい方は、楽天トラベルとじゃらんで料金・宿泊プランを比較できます。

※料金・空室状況・プラン内容は各予約サイトでご確認ください。

「文化財巡り」で金具屋の歴史を知る

金具屋へ宿泊するなら、ぜひ参加しておきたいのが「金具屋文化財巡り」です。

2026年現在、宿泊者を対象に17時30分から約40分間、館内の文化財や建築について説明を聞きながら巡る無料ツアーが実施されています。

参加を希望する場合は、到着時に予約しておきましょう。

金具屋の館内は、何も知らずに歩いても十分に楽しめます。

しかし、建物が造られた経緯や職人の工夫を知ってから見直すと、柱、階段、窓、天井などの見え方がガラリと変わります。

せっかく宿泊したので、私たちも参加してみることにしました。

ということで、「文化財巡り」が始まる大広間へ向かいます。

こちらが、館内8階にある大広間「飛天の間」です。

金具屋文化財巡り 飛天の間
金具屋文化財巡り 飛天の間
食事 飛天の間
食事 飛天の間

広い畳の間に、舞台や格天井が設けられた立派な大広間。

現在の旅館では、これほど大きな宴会場を新たに造ることは少なくなりました。

昔ながらの温泉旅館らしい華やかな空間で、部屋へ入った瞬間から圧倒されます。

文化財巡りでは、まずこの大広間で金具屋の歴史や建物について説明を聞きました。

金具屋文化財巡り 飛天の間
金具屋文化財巡り 飛天の間
金具屋文化財巡り 飛天の間
金具屋文化財巡り 飛天の間

説明を聞きながら見渡すと、最初は単に「立派だな」と思っていた大広間にも、さまざまな工夫が施されていることが分かります。

建築に詳しくない私でも楽しめる内容で、難しい専門知識がなくても問題ありません。

大広間で特に注目したいポイントの一つが、こちらの天井です。

金具屋 飛天の間

普段、旅館の天井をじっくり眺めることはあまりありません。

しかし、金具屋では足元だけでなく、柱、壁、窓、照明、そして頭上まで見逃せません。

説明を聞いたあと、ツアー参加者は大広間から下の階へ移動します。

金具屋は長い歴史の中で、増築や改築を繰り返してきた建物です。

異なる時代に造られた建物同士をつないでいるため、本来であれば大きな段差が生まれてしまう場所もあります。

その段差を目立たせないよう、自然なスロープや階段としてつないでいる部分は、まさに職人技。

何気なく歩けば通り過ぎてしまいそうな場所にも、建物を使い続けるための工夫が隠されています。

文化財巡りは、各階の重要なポイントで説明を聞きながら、館内を下っていく流れです。

私が参加した際は約35分でしたが、2026年現在の公式案内では所要時間は約40分となっています。

館内の状況や参加人数によって、終了時刻が前後する可能性もあります。

夕食の開始時間と重ならないよう、チェックイン時に文化財巡りと食事の予定を確認しておきましょう。

ただ古い建物を見るだけでなく、金具屋がどのように造られ、現在まで守られてきたのかを知ることができる貴重な体験でした。

参加後にもう一度館内を歩くと、「ここにも職人の工夫があるのでは?」と、つい壁や天井を観察してしまいます。

金具屋へ宿泊するなら、温泉や食事とあわせて楽しみたい、おすすめの無料ツアーです。

金具屋の温泉はすごい!4つの自家源泉と8つの浴場

金具屋の大きな魅力は、歴史ある建物だけではありません。

温泉もすごいです。

2026年現在、金具屋の館内には3つの大浴場と5つの貸し切り風呂があり、合計8つの浴場を楽しめます。

しかも、金具屋が所有する自家源泉は4つ。

館内では、弱酸性、中性、弱アルカリ性という3種類の泉質を楽しめます。

刺激のある酸性(玉川温泉や草津温泉など)と、保湿に優れなめらかなアルカリ性(道後温泉や黒川温泉など)は泉質が対極なわけですが、それらが同一施設内で湧き出ているというのは、実はかなり珍しいことです。

しかも、湯口だけでなく、浴場の蛇口から出るお湯も温泉。

源泉100%かけ流しの火山性高温泉という、温泉好きにはたまらない宿です。

大浴場は、男女別の「龍瑞露天風呂」と、時間帯によって男女が入れ替わる「浪漫風呂」「鎌倉風呂」の3か所。

さらに、予約不要・無料で利用できる貸し切り風呂が5か所あります。

館内の温泉だけでも全部入るのは大忙し。

さらに渋温泉の九湯巡りまで加えると、温泉旅行というより温泉合宿になりそうです。

なお、渋温泉の源泉は非常に高温です。

入浴する前に必ず湯加減を確認し、熱すぎる場合は浴場にある蛇口やホースから水を加えて温度を調整しましょう。

それでは、私が実際に入浴した温泉を順番にご紹介します。

鎌倉風呂

最初にご紹介するのは、男女入れ替え制の大浴場「鎌倉風呂」です。

歴史の宿金具屋の館内
金具屋 鎌倉風呂
金具屋 鎌倉風呂
金具屋 鎌倉風呂
金具屋 鎌倉風呂
金具屋 鎌倉風呂

鎌倉風呂は、源頼朝が渋温泉へ通ったという逸話にちなんで造られた浴場です。

鎌倉時代の建築様式をイメージした、落ち着きのある内湯となっています。

最大の特徴は、ひょうたん形をした浴槽。

曲線部分が背中にちょうどよくフィットし、ゆっくりもたれながら温泉に浸かれます。

金具屋 鎌倉風呂
金具屋 鎌倉風呂

洗い場にシャワーは1か所ありました。

浴場の設備や利用方法については、今後変更される可能性があります。

鎌倉風呂には、金具屋の自家源泉ではなく、渋温泉の共同引湯が使用されています。

お湯には白い湯花が見られ、私が入浴したときは鉄のようなにおいも強く感じました。

少し濁って見えますが、温泉成分による自然なものです。

泉質は弱酸性。

温泉らしい香りと湯触りを、しっかり感じられるお風呂でした。

2026年現在、鎌倉風呂は男女入れ替え制となっており、午前は女性用、午後は男性用として案内されています。

清掃や館内事情によって利用時間が変更されることもあるため、当日の案内を確認してください。

龍瑞露天風呂

続いてご紹介するのは、「龍瑞(りゅうずい)露天風呂」です。

浪漫風呂と鎌倉風呂は時間帯による男女入れ替え制ですが、龍瑞露天風呂は男性用と女性用がそれぞれ用意されています。

入れ替え時間を気にする必要がなく、利用時間内であれば好きなタイミングで入浴できるのがうれしいところです。

金具屋 龍瑞露天風呂
金具屋 龍瑞露天風呂
金具屋 龍瑞露天風呂
金具屋 龍瑞露天風呂

歴史ある木造建築に囲まれながら、外の空気を感じて入る露天風呂。

これが気持ちよくないはずがありません。

内湯とは違った開放感があり、温泉で火照った顔に外気が当たる瞬間が最高です。

つい長湯したくなりますが、源泉は高温なので無理は禁物。

こまめに浴槽から出て休憩し、水分も補給しましょう。

龍瑞露天風呂に使用されている温泉は、金具屋の中では珍しく硫黄分を含む弱アルカリ性です。

同じ旅館の中にありながら、先ほどの鎌倉風呂とは泉質が異なります。

浴場ごとにお湯の香りや湯触りの違いを比べられるのも、複数の源泉を持つ金具屋ならではの楽しみです。

金具屋 龍瑞露天風呂
金具屋 龍瑞露天風呂

龍瑞露天風呂の洗い場には、シャワーが1か所ありました。

金具屋 龍瑞露天風呂

シャワーの数が多い現代的な大浴場とは異なるため、混雑している時間帯は譲り合って利用しましょう。

浴場の利用時間や男女別の案内、設備については変更される可能性があります。

チェックイン時に渡される館内案内や、浴場入口の表示を確認してください。

斉月の湯

金具屋には、宿泊者が無料で利用できる5つの貸し切り風呂があります。

そのうちの一つ、「斉月の湯」に入ることができました。

予約制ではなく、浴室が空いていれば自由に利用できるタイプの貸し切り風呂です。

入口の表示で空いていることを確認してから中へ入り、内側から鍵をかけて使用します。

金具屋 斉月の湯

貸し切り風呂なので、ほかの宿泊客を気にせず温泉に入れます。

家族や夫婦で一緒に温泉を楽しみたい方にも便利ですね。

内側から鍵をかけて使用します。

金具屋 斉月の湯
金具屋 斉月の湯

斉月の湯で目を引くのが、船をイメージした個性的な浴槽です。

一般的な四角い浴槽とはまったく違い、金具屋らしい遊び心を感じます。

金具屋 斉月の湯
金具屋 斉月の湯

壁には、富士山と松の木が描かれています。

船の浴槽に浸かりながら富士山を眺めるという、なんとも縁起のよい組み合わせです。

金具屋 斉月の湯

斉月の湯は、金具屋にある貸し切り風呂の中でも比較的大きな浴槽です。

そんな浴槽を一人で独占し、源泉かけ流しの温泉にのんびり浸かれる幸せ。

ぜいたくというのは、こういう時間のことをいうのでしょう。

浴室にはシャワーが2か所ありました。

金具屋 斉月の湯

斉月の湯では、龍瑞露天風呂と同じ源泉が使われています。

同じお湯でも、開放的な露天風呂と静かな貸し切り風呂では、入浴したときの印象がまったく違います。

貸し切り風呂は予約不要で利用できる反面、人気の時間帯は使用中になっていることもあります。

空いていない場合は、時間をずらして再度確認してみましょう。

利用後は次の宿泊者のために長時間の占有を避け、脱衣所や浴室をきれいに使いたいところです。

浪漫風呂

続いてご紹介するのは、金具屋を代表する大浴場の一つ「浪漫風呂」です。

私が訪れたときは、ほかの宿泊客が入浴していたため、浴室内の撮影はできませんでした。

こちらは、金具屋の公式サイトからお借りした浪漫風呂の写真です。

金具屋 浪漫風呂

浪漫風呂は、ローマの浴場を思わせる円形の浴槽が特徴です。

中央には噴水があり、周囲を色鮮やかなステンドグラスが囲んでいます。

歴史ある和風旅館の中に、突然現れる西洋風のお風呂。

この大胆な組み合わせが、なんとも金具屋らしいですね。

現在の感覚で見るとレトロでかわいらしい空間ですが、造られた当時は相当にモダンな浴場だったのでしょう。

浪漫風呂で使用されているのは、金具屋が所有する源泉の中でも特に古い源泉です。

浴場のすぐ下から湧き出した温泉が、浴槽へ注がれています。

鉄分を含んでいるため、お湯は黄色や白っぽく濁って見えることがあります。

私が入浴したときは、照明の影響もあってか、やや白っぽい色に見えました。

温泉の色や濁り方は、湯量、気温、照明、温泉成分の状態などによって変化します。

写真や口コミと色が違って見えても、必ずしもお湯の状態が悪いわけではありません。

浪漫風呂の泉質は中性です。

鎌倉風呂の弱酸性、龍瑞露天風呂と斉月の湯の弱アルカリ性とは、また違ったお湯を楽しめました。

以上、私が実際に入浴した4つの温泉をご紹介しました。

結局、金具屋の温泉は何がそれほどすごいのか。

大きな理由の一つが、一つの旅館の中で「弱酸性」「中性」「弱アルカリ性」という異なる性質の温泉を楽しめることです。

酸性とアルカリ性は反対の性質を持ち、その中間にあたるのが中性です。

複数の源泉を持つ温泉地は珍しくありませんが、同じ地域の源泉は似た泉質になることも少なくありません。

それに対して金具屋では、館内の浴場を巡るだけで、香りや色、肌触りの異なる温泉を入り比べることができます。

一つの宿に泊まりながら、これほど個性の違う温泉を楽しめるのは、金具屋ならではの魅力でしょう。

しかも、館内には今回紹介できなかった貸し切り風呂もあります。

すべての浴場を制覇したい方は、チェックイン後に利用時間を確認し、夕食や文化財巡りの予定とあわせて温泉巡りの作戦を立てておきましょう。

ただし、短時間で何度も入浴すると、思っている以上に体力を消耗します。

水分補給と休憩を挟みながら、無理のない範囲で楽しんでください。




金具屋の夕食は品数もボリュームもすごい

温泉で心も体も温まったところで、楽しみにしていた夕食会場へ向かいます。

夕食は、座敷の個室でいただくことができました。

ほかの宿泊客を気にせず、夫婦でゆっくり食事を楽しめるのはうれしいですね。

こちらが、宿泊当日の夕食のお品書きです。

金具屋 夕食メニュー

お品書きを見ると、料理の数がかなり多い。

最初は「旅館の夕食だから、これくらいは普通かな」と思っていました。

ところが、次から次へと料理が運ばれてきます。

食べても食べても、なかなか終わりが見えません。

それでは、金具屋でいただいた夕食を写真で一気にご紹介します。

金具屋 夕食
金具屋 夕食
金具屋 夕食
金具屋 夕食
金具屋 夕食
金具屋 夕食
金具屋 夕食
金具屋 夕食
金具屋 夕食
金具屋 夕食
金具屋 夕食
金具屋 夕食

山の幸を中心に、焼き物、鍋物、煮物、ご飯、デザートまで盛りだくさん。

一品ごとの量が極端に多いわけではありませんが、とにかく品数が多いため、食べ終わるころにはお腹いっぱいです。

昼食を食べすぎてからチェックインすると、夕食の後半で自分との戦いが始まるかもしれません。

金具屋の夕食をしっかり楽しみたい方は、当日の昼食を少し控えめにしておくのがおすすめです。

なお、写真の料理とお品書きは私が宿泊した当時のものです。

2026年現在の夕食内容は、季節、宿泊プラン、仕入れ状況などによって異なります。

長野県は馬刺しも有名なので、何らかの形で登場することを期待していたのですが、今回の夕食にはありませんでした。

料理内容は日によって変わるため、馬刺しを目当てに宿泊する場合は、予約前にプラン内容を確認しておきましょう。

千と千尋の神隠しファンの聖地?

夕食をお腹いっぱい楽しんだあとは、夜の渋温泉街を散策してみることにしました。

昼間の渋温泉もレトロで味がありますが、旅館や街灯に明かりがともる夜は、さらに幻想的な雰囲気に包まれます。

浴衣と下駄で石畳の温泉街を歩けば、昔の時代へ迷い込んだような気分。

食後の散歩にも、ちょうどよい距離です。

渋温泉街
金具屋 外観
渋温泉街

温泉街には、飲泉できる温泉もありました。

ただし、温泉はどこでも自由に飲んでよいわけではありません。

飲泉する場合は、必ず「飲泉可」と表示されている場所で、掲示されている飲み方や量を確認してください。

体調に不安がある方や、服薬中の方は無理に飲まないほうが安心です。

渋温泉街

私も、案内を確認して少しだけ飲んでみました。

口に含むと、鉄のような独特の味を強く感じます。

普通の水とはまったく違うので、温泉を飲んでいることが一口で分かりました。

おいしい飲み物かと聞かれると、正直なところ答えに困ります。

しかし、温泉地ならではの体験としては面白いです。

そして、こちらが夜の金具屋の看板。

金具屋 外観
金具屋 外観
金具屋 外観

昼間に見たときも十分に迫力がありましたが、ライトアップされた夜の姿は別格です。

窓から漏れる明かりによって、木造建築の細かな造りが浮かび上がります。

暗闇の中に巨大な旅館が現れる光景は、少し不気味で、それ以上に美しい。

これを目当てに、夜の金具屋を見に訪れる人が多いのも納得です。

外観はこんな感じ。

金具屋 外観
金具屋 外観
金具屋 外観

そして、こちらが映画「千と千尋の神隠し」に登場する湯屋のモデルではないかと噂されている景色です。

金具屋 千と千尋
金具屋 千と千尋
金具屋 外観

確かに、暗闇の中に浮かび上がる大きな木造旅館は、映画に登場する湯屋を連想させます。

今にも橋の向こうから、不思議な世界の住人が歩いてきそうですね。

ただし、ここで大切なことがあります。

宮崎駿監督やスタジオジブリは、金具屋が「千と千尋の神隠し」の公式モデルであるとは発表していません

そのため、「金具屋が湯屋のモデルになった」と断定するのは正確ではありません。

あくまでも、建物の外観や夜の雰囲気が作品の世界観を思わせることから、ファンの間でモデル候補の一つとして語られている場所です。

「千と千尋の神隠し」のモデルではないかといわれる場所は、金具屋のほかにも国内外に複数あります。

作品の中の建物が、どこか一つをそのまま再現したものなのか、さまざまな建物や風景を参考にして生まれたものなのかは分かりません。

モデルかどうかという答え探しも楽しいですが、実際に夜の金具屋を目の前にすると、その真偽はあまり重要ではないようにも感じました。

金具屋 千と千尋

公式モデルでなくても、金具屋の幻想的な建物が「千と千尋の神隠し」を思い出させることは確かです。

映画が好きな方なら、建物を眺めながら作品の場面を思い浮かべるだけでも楽しめるでしょう。

ただし、金具屋はテーマパークや撮影用の建物ではなく、実際に営業している温泉旅館です。

宿泊している方や近隣住民の迷惑にならないよう、夜間は大声を出さず、道路をふさいだり敷地内へ無断で入ったりしないようにしましょう。

そのような状況の中でも、金具屋には「千と千尋の神隠し」の世界観を求めて多くのファンが訪れています。

金具屋 千と千尋

実際、私が金具屋を訪れた日には、温泉街と金具屋の館内でカオナシのコスプレをしている二人組を見かけました。

夜の温泉街に突然現れるカオナシ。

金具屋の景色にあまりにも自然に溶け込んでいて、二度見してしまいました。

写真を撮らせてもらえばよかったと、今でも少し悔やんでいます(笑)。

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朝食は元気が出る「麦とろ御膳」

翌日の朝食も、夕食と同じ個室でいただきました。

朝から周囲を気にせず、落ち着いて食事を楽しめるのはうれしいですね。

金具屋の朝食は、麦飯ととろろを中心にした「麦とろ御膳」です。

金具屋 朝食
金具屋 朝食

麦飯、とろろ、卵黄、焼き魚、豚の味噌焼き、小鉢などが並び、朝からしっかり食べられる内容です。

前日の夕食をたっぷり食べたはずなのに、料理を目の前にすると不思議とお腹が空いてきます。

金具屋では、長年にわたって麦とろ御膳を朝食として提供しているそうです。

卵黄は、そのまま麦飯へかけて卵かけご飯にしてもよし。

とろろに混ぜてから、麦飯へたっぷりかけてもよし。

どちらにするか迷いましたが、こういう悩みなら朝から大歓迎です。

金具屋 朝食

麦飯のプチプチとした食感と、なめらかなとろろの相性は抜群。

胃にやさしそうな組み合わせなのに、ご飯がどんどん進みます。

温泉へ入った翌朝の体にも、ちょうどよい朝食でした。

そして、私が特に気に入ったのが豚の味噌焼きです。

金具屋 朝食

味噌の香ばしさと豚肉のうま味が、麦飯によく合います。

とろろだけでもご飯が進むのに、豚の味噌焼きまで登場。

これはもう、ご飯をおかわりしないほうが難しい。

温泉効果でしょうか。

朝食時はいつも以上にお腹が空き、結局ご飯をおかわりしてしまいました。

なお、掲載している朝食は私が宿泊した当時の内容です。

2026年現在の料理は、宿泊プラン、季節、仕入れ状況などによって変更される可能性があります。

歴史の宿 金具屋に宿泊した感想・まとめ

以上、長野県の渋温泉にある「歴史の宿 金具屋」をご紹介しました。

渋温泉を訪れたのは、今回が初めて。

到着したときの第一印象は、昔懐かしい景色が広がる素朴な温泉街でした。

しかし、実際に滞在してみると、単に古い建物が残っているだけの温泉街ではないことが分かります。

歴史ある旅館、石畳の道、9つの外湯、射的場、お土産店など、昔ながらの温泉文化が今も現役で息づいています。

私が訪れたときには、若いカップルや女性グループ、海外からの観光客も多く、それぞれが浴衣姿で温泉街の散策を楽しんでいました。

レトロな町並みでありながら、若い世代や外国人観光客にも自然に受け入れられている光景が、とても新鮮に感じられました。

そして、渋温泉は何といっても温泉が素晴らしいです。

今回入浴したのは、金具屋の館内にある温泉だけ。

それでも、泉質や浴場の雰囲気の違いに、感動すら覚えました。

鎌倉風呂、浪漫風呂、龍瑞露天風呂、斉月の湯、そして杏林の客室風呂。

滞在中に合計5回入浴しましたが、それぞれに個性があり、同じ宿の温泉とは思えないほど違いを楽しめました。

金具屋の温泉があまりにも素晴らしかったため、次回は渋温泉の九湯巡りにも挑戦してみたいところです。

国の登録有形文化財となっている館内を歩き、個性的な客室で過ごし、泉質の異なる温泉を巡る。

夜には幻想的にライトアップされた金具屋を眺め、翌朝は麦とろ御膳をいただく。

金具屋は、単に寝泊まりするための宿ではありません。

建物、温泉、食事、渋温泉街で過ごす時間のすべてが旅の目的になる温泉旅館です。

最新設備がそろった近代的なホテルとは異なり、館内には階段や段差が多く、通信環境などで不便を感じる場面もあります。

しかし、その不便さも含めて、長い歴史を持つ建物へ実際に宿泊する醍醐味ではないでしょうか。

レトロ建築が好きな方、源泉かけ流しの温泉を楽しみたい方、渋温泉で特別な宿泊体験をしたい方には、ぜひ一度泊まってほしい宿です。

この記事が、2026年に金具屋への宿泊や渋温泉旅行を検討している方の参考になれば幸いです。

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